映画「君の名は。」(2016年)などを手掛けた新海誠監督の最新作「天気の子」が7月19日に公開。都内にて行われた初日舞台あいさつに、新海監督の他、声優を務めた醍醐虎汰朗、森七菜、吉柳咲良、本田翼小栗旬らが登壇した。

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7月19日15時時点で、「君の名は。」の初日(2016年8月26日)動員数の118%を記録し、ヒットが期待されている本作。天候の調和が狂っていく時代を舞台に、運命に翻弄(ほんろう)される少年・帆高(声=醍醐)と、“祈る”ことで空を晴れにできる不思議な力を持つ少女・陽菜(声=森)が、自らの生き方を選択するストーリーだ。音楽は「君の名は。」に続き、RADWIMPSが担当する。

作品が完成したのは公開の11日前ということで、新海監督は「完成させるつもりで作ってはいたのですが、本当に完成するのだろうかという瞬間が最後までありました」と胸の内を明かした。音楽に関しても、RADWIMPSが7月に入ってからも修正を続けていたといい、「一回完成させても、まだ(修正を)やる。ほんとにRADWIMPSはしつこいんです(笑)。そこも含めて学ばせていただいたことがたくさんあります。こんなにギリギリでも、映画のためならわがままになっていいんだということを(野田)洋次郎さんたちは示してくれた」と語った。

2000人のオーディションから選ばれた醍醐、森は「胸がいっぱい。昨日(7月18日)の(夜)12時に最速上映があったんですけど、11時半くらいから“今から届くのかー”と思いながら、RADWIMPSさんのCDを聞きながら家で一人で泣いていた。半年間、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんの中に主人公として身を置かせていただいてて、役者としても成長できたと思うんですけど、人間としてステップアップできたんじゃないかなと思える」(醍醐)、「大変だったことも、楽しかったこともいっぱいあって、その集大成が皆さんに届いて、『天気の子』についてやっと皆さんと語り合える」(森)と、それぞれ喜びを語った。また、陽菜の弟・凪の声を担当した吉柳は「(凪は)私の理想の男の子だったので、演じていて楽しかった」と語った。

さらに、本田は事前に新海監督から「声を聞かせてほしい」と頼まれたと言い、その場面で「新海さんから『好きな食べ物は何ですか?』とか『普段何をされてるんですか?』という質問をされて、それに答えたんですけど、そのときの地声が良かったと言われた」というやりとりがあったことを打ち明けると、新海監督が「個人的な興味もあったんですけど(笑)、普通の声を聞きたかった」と明かし、笑いを誘った。

一方、小栗は「いつアフレコに行ってもみんなが初々しくて、そのみずみずしさにあてられて日々を過ごしていた。今日もみんなが『緊張するね』って話しているのを聞いて、“取り戻さなきゃな、その気持ち”って思って今ここにいます」と、若い世代と共演した気持ちを告白。

すると、醍醐が小栗を「一番憧れの俳優さん。いつも観察していた。すっごいいい香りがするんですよ!」と明かし、続けて、小栗から同じ香水をプレゼントされたエピソードを打ち明けると、会場からは拍手が。小栗は「好感度上がったな」と

笑顔で答えた。(ザテレビジョン・取材・文=Rum

映画「天気の子」舞台あいさつに登壇した(左から)吉柳咲良、森七菜、新海誠監督、醍醐虎汰朗、本田翼、小栗旬