ビジネス、今日のひとネタ

個人面談、学校行事、PTA……保護者が学校におもむく機会は少なくありませんよね。こうした学校に関連するさまざまな行事や集まりは、いまもある程度は専業主婦を前提にしているところも多いようですが、共働き世帯が1000万世帯を超えて増え続けている中、保護者の間では、さまざまな問題が生まれているようです。

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仕事と行事に追われる

運動会などの大きな行事は、土日に行われる場合も少なくありませんが、平日に行われるイベントも少なくありません。働いている保護者の場合、これらの行事に参加できない、もしくは参加が大きな負担となっている例が多く見られます。

たとえば、ネット上では、働く母親とみられる方々から、

「夏休み前は学校行事が多くて、休日出勤して平日休みとる」
「4勤して一日休んでまた3勤。しかも休んだ一日は授業参観と保護者会。早く仕事辞めたい…専業主婦羨ましい…」
「世の母親の仕事なんて学校行事ならば簡単に休めるだろうと思ってんのかな」

と悲痛な声が聞こえてきます。

「みんな我慢してるのよ」

中でも、保護者会やイベントのお手伝いなどは、他の保護者との人間関係にも関わってきます。保護者会ではクラスでの係決めやPTA役員決めもありますし、イベントのお手伝いはボランティアですが「みんな我慢してるのよ」という圧力もあるのだとか。同じくネット上では、次のような嘆きが見られます。

「本当うんざり。保護者会の活動、お祭りだのバザーだの、役員になったら年10回くらい集まり」
「実際は「事情があっても簡単には役を免除しない(どころか全力で子供含め圧力をかけにくる)」」
「他の子供と差別する等子供を傷つける対応も辞さないことがよくわかる」

中でもPTA関係は、

「息子の学校はPTAの役員がこの数年間は全員女性らしいけどそれちょっと異常では」
「保護者会の後の委員決めのとき、男性参加者には「お仕事、忙しいですよね…」と最初から決めつけてんのに女性には主婦共働き関係なく「なんとかお願いできませんか」って言うのやめてほしい。男性が入ってきてほしくない気持ちがありあり」
「先生ですら「昼間PTAやって夜に仕事行く方もいますよ」なんて言ってくる」

というように、先生もなるべくタッチしたくない、あからさまに男女で扱いが違うなど、特に不満が多いようです。

「別に専業主婦のほうが暇なわけじゃない」

また、当事者以外からも、こうした現状を問題視する意見が出ています。

「共働き家庭ガン無視の平日の保護者会開催。小学生の親御さんて大変だったんですなぁ。みんなようやっとるな」
「専業主婦が多い時代はとうに終わったんだし、保護者を苦しめるような組織ならやめた方がいいんじゃないかと思う」

とはいえ、専業主婦とみられる方々からも、学校行事への参加に対しては不満の声が大いに上がっています。

「どうしても働くママさんは仕事があるからと専業主婦の人にお願いってなるよね。わかるけど毎回は不公平だよね」
「生き方の違いだけで、別に専業主婦のほうが暇なわけじゃないんだから」

ほかにも、「あの家の親はいつも手伝いにこない」「いつもウチばかり負担している」「子どもは同じ学校に同じように通っているのに」……と、不平等さを感じている保護者も少なくないようです。

バトルは「保護者同士」だけじゃない

そして、どうしても避けることができないのが「個人面談」の存在。自分の子どもの話ですので「誰か代わりに」というわけにもいきません。しかしながら、面談の日程は多くの場合、平日に組まれます。これについても、ネット上には多くの保護者の嘆きがあふれています。

「個別面談の予定表が来たけど、平日の午前中は仕事してるんですよね…しかも変更したい場合は保護者同士で直接相談して、変えてから担任に連絡って…親しい人はごく僅かですし連絡先も知らないし、ハードル高すぎません??」
「平日の13時半からとか何考えて設定してんの?家まで帰る時間考えたら半休じゃ絶対無理だから全日休とらなきゃいけないとか働く人の事情まったく理解してなくて萎える」

しかし、これはそう簡単な問題ではないようです。学校の先生とみられる人によるネット上の書き込みには、次のようなものがありました。

「個人面談の予定で、土日の遅い時間にしてくれという件を管理職に相談したら「やりなさい。何か問題でもあるのか? 教員とはそういうものだろう? 保護者の希望にはどんなことだろうがまずは分かりましたと答えるべきだ」と言われた」
「30代の学年主任が退職しました。母親として子供を保育園に迎えに行き、そのまま車で自分の親に預けに行って、また夜に学校に戻り、保護者対応をするそんな先生でした」

一般的なワーキングアワーを外して面談をするということは、「教師が時間外労働をしなければならない」ことを意味します。働く保護者に配慮するのは必要なことですが、教師もまた働く人であり、事態を解決するのはそう簡単ではないようです。

解決策はどこにあるのか?

専業主婦、共働き、そして教師。それぞれの事情がぶつかり、問題は複雑なものになっています。

「これをやれば解決」という答えは簡単に出ないかもしれませんが、まずはそれぞれの立場をもっと理解するところからスタートすることで、「ここは調整できるからこういう形にしてもらえないか?」「それならこんな方法は取れないか?」など、より建設的な意見が出せるといいですね。