「小さい子どもを育てているから働けない」「実家が遠く、預け先もない」などの理由で在宅での仕事を探している母親は多いものです。

筆者も上の子が2歳になるまでは在宅ワークをしていました。子どもを見ながら自宅で仕事ができて、理想的な働き方だと考えていました。

ただ、子育てや家事、在宅ワークとの両立が難しいと感じる面もあり、今のライフスタイルを継続した方がいいのかどうか悩んだこともありました。

ここでは、そんな筆者の経験をもとに小さい子どもを育てながら在宅ワークは本当にできるのか、リアルな在宅ワーク事情をご紹介します。

子どもが起きているときは仕事ができない

主婦の在宅ワークといえば、子どもが1人で遊んでいるそばで母親が黙々と仕事をしている風景を思い浮かべるかもしれません。

しかし、実際にはどうでしょう。子どもが起きているときは泣き出したり一緒に遊んだりしているために、ほとんど仕事ができません。仕事をしていても「おやつ食べたい」「ジュース飲みたい」など、頻繁に声をかけられるので仕事に集中できないのです。

子どもの月齢・年齢にもよりますが、1歳になる前くらいの赤ちゃんなら1人で遊ばせられて、その間に仕事に集中できることもあります。しかし、1歳を過ぎて、言葉は話せなくても自分の意思表示ができるようになると一緒に遊んでほしくて母親のそばに寄ってきます。

そのため、仕事に集中できるのは
・子どもの昼寝時間
・子どもがテレビを見ている時間
・夜の寝かしつけが終わった後
・父親の仕事が休みの日に子どもを見てもらっている時間

だいたいこれくらいの時間に限られてきます。

ただ、昼寝の時間もその日によって異なりますし、テレビの見過ぎには注意が必要なので日中の作業時間は数10分程度が限界でしょう。つまり、子どもを寝かしつけた夜からが仕事の本番となります。

少しでも在宅ワークをする時間を確保するために、子どもが起きている時間に家事を一通り済ませるなど、工夫が必要になるのです。

「LIMO[リーモ]の今日の記事へ」

自分の時間が持てず、気が休まらない

在宅ワークは、仕事をする時間も仕事の量も自由に決められます。仕事をたくさん詰め込むと、子どもが寝てから在宅ワークを始めて、就寝時間ギリギリまで続けると、「日中は家事と育児、夜は仕事」という生活になり、自分のプライベートな時間を確保することができません。

在宅ワークを始めた当初は家事や育児のスキマ時間に気軽に始めていたはずが、仕事に没頭し時間を割くあまり趣味の時間を後回しにしてしまいがちです。これが最終的にストレスをためてしまう原因にもなりかねないのです。

趣味に没頭している時間は、日頃のストレス解消にも役立つものです。

日々家事や育児に追われる母親にも、趣味や好きなことを楽しむ時間は必要です。家事、育児、そして在宅ワークのスキマ時間に趣味の時間を確保し、精神的な安定を図ることが大切ではないでしょうか。

無理のない範囲でできる仕事をすること

このように在宅ワークは、自宅で作業できて家庭を優先できるものの、仕事を詰め込みすぎると自分の時間を確保できなくて精神的に疲弊していきます。

また、母親が在宅ワークに集中しすぎていると、家事や育児に支障が出たり家族から不満が出てきたりする可能性もあります。

子どもが小さいうちは家庭を最優先し、あくまでスキマ時間にこだわるか、家事と育児の合間の気分転換程度の仕事をこなすと良いでしょう。

それだと収入面で満足できないというときは、思い切って子どもを保育園に預けて働きに出るのも1つの選択だと思います。

余談ですが、在宅ワークで仕事の依頼が増え、家事と育児の両立に限界を感じた私は、その後週3日だけ子どもを保育園に預けてパートを始めました。

在宅ワークの時よりも収入が安定し、子どもも保育園で友達や先生と楽しく過ごせていたので、このときの判断は正しかったと思っています。在宅ワークも、パートをしながら細々と続けていました。

今は働き方を自由に選べる時代です。家事と育児、そして在宅ワークも両立できる働き方を模索してみてはいかがでしょうか。