昨年末、カードゲームShadowverse』の世界大会でプロゲーマーのふぇぐ選手が優勝賞金1億円を獲得し、「シャドウバースには夢がありすぎます!」との名言を残して2018年度の日本人プロゲーマー長者番付第一位に輝いた。

世界に目を向ければ、2019年7月26日から28日にかけてニューヨークで開催されるバトルロイヤルゲームFortnite』の世界大会では、賞金総額は1億ドル(約108億円)、優勝賞金は3000万ドル(約33億円)と発表されており、上位入賞するだけでも高額の報酬を手にすることができる。

4300万円稼ぐときど選手、でも世界的に見れば...

ふぇぐ選手のように1つの大会で高額賞金を手にするのは日本ではまだ難しいが、それでも国内外の大会で活躍している選手の中には、同世代の平均年収をはるかに超える収入を得ている人物もいる。

日本を代表するプロゲーマーであるときど選手は、2018年度の賞金総額は約4300万円とされている。賞金以外にもTVやCMにも出演しているため、実際の収入はもっと多いと推測される。

「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれた梅原大悟選手の賞金総額は約2400万円、もちろん実収入はもっと上だろう。

しかしながら梅原選手によると、世界のトッププロゲーマーたちは1億円以上を稼いでいるそうで、それにくらべるとまだ日本人プロゲーマーの収入はまだ低い水準にとどまっているようだ。

昨年度、世界で最も高い賞金を獲得したのは『Dota2』というタイトルで活躍するドイツKuroKy選手で、賞金総額は約350万ドル(約3億8000万円)と、ふぇぐ選手の3倍以上、ときど選手の約9倍だ。

「食べていけない」プロも...試行錯誤続く

eスポーツの賞金額はタイトルごとに大きく異なるのが一般的で、賞金額の大きなタイトルでは高収入を得る選手が登場する一方、賞金額が安い、もしくはほとんど存在しないタイトルではプロを名乗りながらも競技だけでは食べて行けないゲーマーたちも数多く存在している。

このような不安定な状況を打破する試みは世界各地で行われており、日本でもCyberZが運営する「シャドウバース プロリーグ」では賞金のほかに選手1人に月30万円の給料が支払われ、生活の不安が無い状態で競技に専念できるような仕組みとなっているが、結果を残せなかった選手が数カ月で卒業を余儀なくされて物議をかもすなど、未だ試行錯誤が続いている状態だ。

今後、eスポーツの賞金や報酬形態がどのような推移を見せるか予断を許さないが、ゲームで食べて行きたいと望むすべての選手が最低限の生活を維持できるような仕組みが構築されることを、筆者は切に祈っている。

eスポーツライター 早川清一朗)

「Shadowverse World Grand Prix 2018」を制したふぇぐ選手(Cygamesプレスリリースより)