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長い年月を共に過ごしていると、お互いの死期を悟るのだろうか。今年6月に71回目の結婚記念日を迎えたアメリカの夫婦はお互いを愛し、尊重し合い、時にはグッと我慢もし、怒って、笑って、そして天国へ行くのも一緒だった。『Fox News』『ABC News』などが伝えている。

71年間連れ添った米ジョージア州在住のデレイグル(DeLaigle)夫妻が今月12日、12時間差で息を引き取った。ハーバートさん(94)が亡くなったのは午前2時20分、妻のマリリン・フランシスさん(88)が亡くなったのは午後2時20分だった。

2人が出会ったのは、フランシスさんが働いていたバージニア州ウェーンズボロの“ホワイト・ウェイ・カフェ(White Way Cafe)”で、当時ハーバートさんは22歳、フランシスさんは16歳だった。カフェに出入りするフランシスさんに恋心を抱いたハーバートさんはある日、デートの約束を取り付けて映画館へ。そして初デートから1年後にハーバートさんがプロポーズし結婚、2人は今年6月に71回目の結婚記念日を迎えた。

71年を支えあって生きてきた2人の間には、6人の子供、16人の孫、25人のひ孫がいる。ハーバートさんは20年間を陸軍で過ごし、第二次世界大戦朝鮮戦争ベトナム戦争に従軍した退役主任軍曹だった。

フランシスさんは生前、メディアのインタビューに「ハーバートは陸軍所属で家を不在にするときが多かったでしょう。だからハーバートがそばにいる時は、必ず彼の手をしっかりと握りしめることにしているのよ」と明かしていたが、ハーバートさんが亡くなった瞬間も2人は隣り合わせのベッドに横たわり、しっかりと手を繋いでいたそうだ。

また介護士として夫婦のお世話をしていたシャロン・ギボンズブラウンさんは13日、Facebookに次のように述べ、2人に哀悼の意を表した。

「デレイグル夫妻のもとで働くことができて、私は本当に恵まれていました。地球上で最高の家族に巡り合えたのです…。4月に初めて2人にお会いしたのですが、部屋に足を踏み入れた瞬間、2人の間にお互いを思いやる“愛”を感じたのです。リクライニングチェアを並べてお互いの手を握り、微笑み合い、目を見つめ合いながら話をする姿がとてもキュートで印象的でした。」

「私がデレイグルさんの自宅で最初の夜を過ごした翌朝、2人は朝4時には起きていたのですが、その時も手を握り『愛してるよ』とお互いの気持ちを伝えていました。いつも笑って、じゃれ合って、まるで10代の少年少女が初めて恋に落ちたような、そんな素敵な関係だったのです。」

「ハーバートさんが転んで手を骨折し、数週間リハビリに通うことになったのですが、フランシスさんはとても寂しそうでした。心配で仕方なかったのでしょうね。私にハーバートさんの容態を何度も尋ねてきて、彼女の心の痛みが私にも伝わってくるほどでした。リハビリが終わって、これでまた夫婦一緒に穏やかな日々が過ごせると喜んでいた矢先、息子さんからハーバートさんが12日の朝2時20分に亡くなったとの連絡を受けました。そして後を追うように、同日の午後2時20分にフランシスさんが亡くなりました…。2人は人生の大半を一緒に過ごし、愛し合い、一緒に笑い、そして同じ日に旅立っていったのです。」

「ラブストーリーと言えば小説や映画だけのことと思うでしょう。でも2人のことを知れば知るほど、愛することの素晴らしさ、そして2人の愛の強さを感じずにはいられませんでした。それも次元が違う、究極のラブストーリーなのです。2人のおかげで私は、夫との関係や結婚生活もより愛に溢れたものになりました。私にこのような機会を与えてくれたことに本当に感謝しています。」

“究極のラブストーリー”の主人公だった2人は、過去のインタビューで結婚生活とロマンスの秘訣を聞かれるとこう語っていた。

愛してることを相手に伝え、お互いが必要な時にはそばにいてあげることね。

画像は『6abc Action News 2019年7月16日付Facebook「Frances and Herbert DeLaigle were married for 71 years.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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