宮迫博之・田村亮

振り込め詐欺グループの宴会に出席して現金を受け取るなど一連の問題で、吉本興業から契約を解消されたお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之が20日午後、謹慎処分中のロンドンブーツ1号2号田村亮とともに記者会見を行った。

 

■号泣しながら語った内容とは…

会見は午後3時すぎ、東京都港区のビル地下にあるイベントスペースで開かれた。会見は吉本興業が関わらない形で行われ、2人は黒のスーツ姿で登場。冒頭、深々と頭を下げた。

宮迫さんは、「このような大きな騒動になってしまったのは、僕の保身からきた、軽率なうそから始まっています。そのせいで、後輩たちも巻き込んでしまいました。今回の騒動のすべての責任は僕にあります。僕のせいです。本当にすみませんでした」と深々と頭を下げた。

田村亮さんは、「皆さんを不快な気持ちにさせ、嫌な気持ちにさせてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。僕の弱い部分のせいで、虚偽の説明をしてしまいした。不信感を抱かせてしまった方々、嫌な気持ちになった方々、すべての方々、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪。

 

■吉本から引退会見か契約解除を迫られた

宮迫博之

詐欺グループから金銭を受け取ったことを当初否定していたことについて宮迫さんは、「勝手な本当に自分の解釈で、ギャラはもらっていないんじゃないかと。もらってないでいいんじゃないと入江君に言いました。そして他のメンバーにも、もらってないと言ってくれと入江くんに指示を出しました」と説明。

その後、入江さんが解雇されたと聞き、「こんなことで解雇になるんだと、まだ僕は事の重大さに気づいていませんでした」と語った。問題の大きさに気づいた宮迫さんは、会見を開いたほうがいいと会社に要望したものの、会社からは「静観です」との回答だったという。その後、6月24日急遽会社に呼ばれ、全員謹慎だと伝えられたそう。

その際、田村亮さんが「記者会見をやらしてください」と主張したが、吉本興業の岡本昭彦社長から、「お前らテープ回してないやろうな」と確認された上で、「亮、ええよおまえ辞めてひとりで会見したらええわ。やってもええけどほんなら全員連帯責任でクビにするからな。俺にはおまえら全員クビにする力がある」と言われ、全員なにも言えなくなったと語った。

■今、守りたいものは…

田村亮

今後については、二人ともに「今は考えられない」と語り、引退については考えていないという。

「今守りたいものはなんですか」という質問に対して、宮迫さんは「守りたいもの…」と自分に問いかけるように何度もつぶやいた後で、「まず家族。そして自分の能力の中で頑張ってできることで、辛い気持ちの人を笑わせてあげることができれば」と述べた。

世話になった先輩についてコメントを求められると「恩返しのしようのない、たくさんのご恩をいただいている先輩方に、軽い気持ちで勝手な自分の思い込みの解釈で金をもらってないと言ってしまった。とりかえしのつかないことをしてしまったので、もうお会いすることはできません」と返答。

 

■真摯な会見に好感が目立つ

ネット上では、二人の無自覚への批判もあるものの、真摯な態度に対して好感を持った人が多いようだ。また、会見を開かせないなどの対応が明らかにされた旧所属事務所の吉本興業に対しても批判があがっている。

「本人達よりも吉本興業にこそ大罪があるように思います」

 

「この会見を最初に行っておけばと思う。初動対応のミスは大きい」

 

「謝罪は冒頭だけで、内容のほとんどは経緯と事務所批判になってる気がする」

 

「彼らなりの謝罪会見だからもうそれで良いと思う」

 

「これで批判の矛先が吉本に向けられる事になるのだろう」

 

問題が起きたら、すぐに謝罪会見。そして隠蔽工作などせずに、包み隠さず事実をすべて公表し、同時に再発防止策を発表するという一連の危機対応マニュアルがいかに重要かを知らしめる会見だった。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

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