中国メディア・東方網は19日、日本との対立がエスカレートする中で、韓国人が民族的な感情を大いに高ぶらせている理由について論じる記事を掲載した。

 まず、日本による規制措置が、米国のやり方に追従したものであることに韓国世論が強い怒りを抱いているとした。ベトナム経由で輸出する韓国の鉄鋼、アルミニウム製品に対して米国が456%の関税導入を発表したのとほぼ同時に、日本が半導体材料の対韓輸出規制を発動したことで、韓国人が日本に対して「いいことは学ばず、他人を制裁することは米国から学んでいる」と反感を抱いたと分析している。

 次に、韓国世論が「日本による経済的な措置の実態は歴史問題の報復であり、われわれも必ずや反撃しなければならない」と認識していることを挙げた。日本が「報復」を仕掛けた背景には、朴槿恵パク・クネ)政権時に結ばれた「慰安婦合意」を現政権が認めず、「慰安婦財団」を解散したこと、元徴用工問題で韓国の裁判所が日本企業に賠償を命じる判決を下したことがあると伝えた。

 さらに、日本が現状で替えがきかない製品に狙いを絞って規制をかけたことに対する反発であるとし、規制が韓国企業を苦境に追いやるばかりでなく、韓国市民の就職、収入、生活などさまざまな方面に影響が波及することから「抗日、反日の感情が爆発するのは当然」との見方を示している。

 また、これまで日本に苦しめられてきた経験から、ひとたび日本から圧力をかけられると必然的に感情的な高ぶりが起こるのだと説明。日本が植民支配した歴史から両国の関係はもともと良好ではなく、米国という共通の「ボス」がいなければ両国関係の正常化は実現しなかっただろうとし、1965年に国交を樹立したものの歴史問題や領土問題など長期的に解決できない問題が山積みになっていると伝えた。

 そして「日本は国力の強さとともに、米国との緊密さによってしばしば韓国をいじめてきた。それゆえ、日韓で係争が起こるたびに、韓国の市民は敵愾心をむき出しにするのである」と論じている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

韓国人はどうしてこんなに民族的な感情をむき出しにするのか=中国メディア