1984年から定期的に放送されている、人気ラジオ番組『子ども科学電話相談室』(NHKラジオ)。

子どもたちから寄せられるいろいろな疑問に、恐竜や動物、鳥や虫など、さまざまな分野の教授が返答する番組です。

2019年も、7月21日から8月4日までの期間限定で『夏休み子ども科学電話相談』が放送開始しました。

『ハシビロコウと結婚して絶滅から救いたい男の子』に反響!

2019年7月21日の放送で、一番最初に登場したのは小学2年生の男の子。

『動かない鳥』として有名な鳥・ハシビロコウが大好きな男の子は、ある願望があるのだといいます。それは…。

ハシビロコウと結婚するには、どうしたらいいですか?」

ハシビロコウはレッドリストの絶滅危惧種II類に指定されている鳥です。

大好きなハシビロコウを守るため、男の子はハシビロコウと結婚して子どもを作りたい」と思っているのだとか!

僕はハシビロコウが大好きです。絶滅危惧種だからです。

だから、結婚して(ハシビロコウとの)子どもを残したいと思ったからです。

夏休み子ども科学電話相談 ーより引用

早口でまくし立てる男の子にアンサーを出したのは、森林総合研究所の主任研究員として活動している、川上和人さん。

川上さんは「人間と鳥は3億年前は同じだったけれど、子どもの作りかたが変わってしまったため、人間と鳥では子どもを作れない」と優しく説明しました。

ハシビロコウの食べ物が地球上から減ってしまったり、住む場所が奪われてしまったりすることが、絶滅が危惧される理由です。

そこで川上さんは、男の子に「自分たち人間ができるのは、自然を破壊せずとも生活できるように努力すること」と説きました。

ハシビロコウと子どもを作ることはできませんが、違った形で絶滅を防ぐことができると知り、男の子も納得した様子。

最後に「先生の話を聞いてどう思いましたか?」と問われ、男の子は元気いっぱいにこういいました。

ハシビロコウと結婚できなかったら、アフリカに行ってハシビロコウを救いたいです。

アフリカに行くにはどうしたらいいですか?

夏休み子ども科学電話相談 ーより引用

結婚をあきらめた男の子は、アフリカに行って直接ハシビロコウを救いたがっている様子!

ハシビロコウへのあふれんばかりの愛が伝わってくる男の子の質問に、ネットから反響が続々と上がっています。

・なんて純粋な子なんだろう…。ラジオを聴きながらジーンとしてしまった。

・すごい。行く方法が分かったら、すぐにでもアフリカに行きそう!

・「好きだから守りたい」ってすごくカッコいい!愛だね。

近い将来、立派な大人になった男の子が、アフリカで活躍しているかもしれませんね!


[文・構成/grape編集部]

出典
夏休み子ども科学電話相談
※写真はイメージ