トイレに行きたいのに、すぐにトイレに行けない。世界には、そんな状況で我慢できずにその場で用を足してしまった結果、思わぬトラブルに発展して会社に損害を与えてしまった男性がいる。

 海外ニュースサイト『GLOBAL TIMES』は7月7日、中国中部でタワー・クレーンの男性運転手が尿意を催したため、その場で用を足したところ、思わぬトラブルに発展したと報じた。

 同記事によると、クレーンの運転手であるワン氏がいた操縦席は、かなりの高層階に位置していたようだ。どうしてもトイレに行きたくなってしまったワン氏は、その場でそのまま用を足してしまったという。尿は風に運ばれて、地上にいた別会社の女性作業員のチャン氏の口の中に入ってしまった。不運にも彼女は空を見上げたところであった。

 ワン氏が所属する機械工学会社の従業員の話では、クレーン内にトイレは無く、ワン氏のいた操縦席は高層に位置しており、尿意を催しても地上のトイレに行くのは難しいという。ただし、ポータブル便器があるため、クレーンの作業員がトイレに行きたくなった場合には、それを使用するのが一般的とのことであった。

 チャン氏は、この出来事で屈辱を受けたうえ、嫌悪感のあまり食事が喉を通らなくなったと主張。賠償金として5,000元(約8万円)をワン氏の会社に請求した。ワン氏の会社は、チャン氏と交渉を試みるも、解決が困難な状況に陥ったため、警察に相談。警察の介入もあり、最終的には3,500元(約5万6千円)を、チャン氏に支払うことで双方和解したそうだ。ワン氏は会社から戒告処分を受けたという。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「なぜポータブルトイレがあるのに使わないのか!」「第2位の経済大国になっても、中国人のマナーは発展途上」「尿に触れるのも嫌なのに、口の中に入るなんて、想像しただけでもゾッとする」「賠償金が安すぎる。精神的苦痛を考えると加害者はもっと払うべき」などワン氏側を非難する声で大炎上した。

 海外には他にも、仕事中にその場で用を足したために、多大な損害を会社に与えた男性がいる。

 海外ニュースサイト『WMTW News8』は2018年10月、米バージニア州の豚肉加工会社で生産ライン上にいた男性従業員が、仕事中にその場で用を足す姿をカメラに捉えられたと報じた。

 カメラの映像によると、豚肉加工会社の包装工場で、流れ作業を行っている従業員が、突然手袋を外して生産ライン台の下に向けて用を足す一部始終が映っている。従業員はその後、何事もなかったように手袋を着用して、作業を続けたという。

 この映像が騒動となり、豚肉加工会社は声明を発表。広報担当のリサ・マーティン氏は、報道されている映像を確認したことを認め、調査中は該当する従業員を停職処分にすると伝えた。生産作業を直ちに中止するとし、営業を再開するまで全機器の消毒洗浄を行い、品質を確保するための適切な措置を講じると説明した。同社によると、放尿事件発覚後、5万ポンド(約22.5トン)以上もの豚肉製品を廃棄処分にしたという。

 早くトイレに行きたい場合、トイレを探すか我慢するのが常識である。常識を欠いた行動を取ると周囲に迷惑をかけ、結果的には多大な損害が発生すると肝に銘じておきたい。

記事の引用について
Crane driver reaches settlement after urine hits ground worker’s mouth(GLOBAL TIMES)より
http://www.globaltimes.cn/content/1157034.shtml

Caught on camera: Meat plant worker accused of urinating on production line(WMTW News8)よりhttps://www.wmtw.com/article/caught-on-camera-meat-plant-worker-accused-of-urinating-on-production-line/23882595

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