[ドバイ/ロンドン 21日 ロイター] - 英国は、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRG)」が英船籍石油タンカーを拿捕(だほ)したことを受け、今後の対応を検討しているが、良い選択肢はほとんどないようだ。

英首相府は、メイ首相が22日朝に緊急対策委員会を招集すると発表している。

IRGは19日、ホルムズ海峡で英船籍のタンカー「ステナ・インペロ」にヘリコプターから降下し、同タンカーを拿捕。約2週間前に英国が、欧州連合(EU)の制裁に違反したとみられるイランの大型石油タンカーを英領ジブラルタル沖で拿捕したことへの報復措置とみられている。

ロイターが21日にイラン国営メディアから入手した映像では、タンカーはイランの港に停泊しており、イランの国旗が掲げられている。

英政府は22日に議会で、次の対応を発表する見通しだが、中東地域の専門家らは、米国がすでに最大限の経済制裁を科してイラン産原油輸出を全面的に禁止していることから、英国が現在取れる措置は特にないと指摘している。

英国の防衛専門家、ティム・リプリー氏は英軍事週刊誌ジェーン・ディフェンス・ウィークリー」で、「われわれが危機解決につながる譲歩案を提示できるとは現時点で思わない」と述べた。

20日にイランによるタンカー拿捕は「敵対行為」だと非難していた英政府当局者らは21日、目立った発言をしておらず、対応が決まっていないことを浮き彫りにしている。

エルウッド国防担当閣外相は、スカイニュースに対し「一連の選択肢を検討する予定だ。同僚や同盟国と協議し、実際に何ができるか判断する」と語った。

「われわれの最も重要な責任は、このタンカーに関する問題の解決策を確実に得て、ほかの英船籍タンカーがこの海域で安全に航行できるようにした上で、より大局的に状況を把握することだ」と付け加えた。

*語句の一部を手直ししました。

 7月21日、英国は、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRG)」が英船籍石油タンカーを拿捕(だほ)したことを受け、今後の対応を検討しているが、良い選択肢はほとんどないようだ。写真は英船籍のタンカー「ステナ・インペロ」の上空を飛ぶIRGのヘリコプター。提供写真(2019年 ロイター/ISNA/WANA)