名匠ラッセ・ハルストレム監督が『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)、『HACHI 約束の犬』(2008)に続いて監督した、“泣けるわんこ映画”『僕のワンダフル・ライフ』(2017)。9月に続編『僕のワンダフル・ジャーニー』の公開も控える本作が、この度、WOWOW初放送となる。そこで、大好きな飼い主イーサン(デニス・クエイド)に会うために何度も生まれ変わる忠犬、ベイリー(声:ジョシュ・ギャッド)の人生ならぬ“犬生”に沿って、それぞれのわんこの特徴や魅力について触れてみよう!

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■ 心優しい “ボス・ドッグ”! ゴールデン・レトリバーのベイリー

暑い夏の日に車に閉じ込められているところを、8歳の少年イーサン(ブライス・ガイザー)に助けられ、彼の家で飼われることになったゴールデン・レトリバーの子犬ベイリー。“ボス・ドッグ”という愛称ながら、自分の尻尾を追いかけてぐるぐる回る、イーサンの父親がコレクションしているコインをのみ込んでしまうなど、暴れん坊でいたずらっ子の一面ももつ。一方で、イーサンの恋のキューピッドになり、父親が家出して意気消沈するイーサンを慰めるなど、いざというときは飼い主の強い味方に。

穏やかで人に同調する性格のゴールデン・レトリバーは、子どもにとっては全力ではしゃげる遊び相手になり、大人には歩調を合わせてそっと寄り添うことができる、生涯を共にするのに打ってつけの犬種だ。また、イーサンが投げる空気の抜けたアメフトボールを、ベイリーが彼の背をジャンプしてキャッチする彼らの“フォーメーションごっこ”は、犬を飼ったことがある人なら一度は試してみたくなる連係プレイ。本編でも、お互いの絆を示す重要なキーワードとなる。

■ 勇ましい相棒、ジャーマンシェパードエリー

寿命を迎えたベイリーが、イーサンに会いたいあまり生まれ変わったのは、ジャーマンシェパードのメス犬エリー。持ち前の嗅覚を武器に警察犬となり、さまざまな事件を解決していく。優秀な警察犬として何度も表彰されるエリーは、とにかく凜々しく、頼もしい。相棒である強面な警官、カルロス(ジョン・オーティ)にとって、厚い信頼で結ばれた、パートナーといえる存在だ。

ジャーマンシェパードは知的で忠誠心と服従心が強いことから、作業犬として活躍することが多い犬種。厳しい訓練をこなし、危険な現場にも迷いなく飛び込んでいく彼らは時に、人よりも強い安心感と心強さを与えてくれるだろう。加えて、ジャーマンシェパードは洞察力も“犬一倍”! 妻を失ったカルロスの孤独を察したエリーは、彼を癒やそうとお得意の“尻尾追いかけ”を披露し、何度追い払われてもベッドで隣を死守。カルロスの反応はなかなか薄いものの、そんなエリーの切ない片想い姿に、観ている側は胸キュン必至だ。

■ 独りぼっちの女性の理解者、コーギーのティノ

エリーが次に生まれ変わったのは、コーギーのティノ。ペットショップでの運命的な出会いを経て飼い主となるのは、コミュ障女子大生マヤ(カービー・ハウエル=バプティスト)だ。彼女の唯一の友達となったティノは、お風呂も大学の講義も常に一緒。彼女の食事に付き合ううちに、食べたいものまで当てられるようになり、心身ともに分かり合える仲を築く。

短い手足としっぽ、大きな耳が特徴的なコーギーなだけに“尻尾追いかけ”はできないが、コーギー特有のモフモフなお尻は犬好きなら虜になるはず。家の中に限らず、どこへでも連れて歩くことができる小型犬は、より多くの時間を飼い主と共有し、飼い主の一挙一動を愛くるしい目で観察している。自分以外に心を開かないマヤを心配したティノも、彼女の恋愛面までしっかりサポート。その忠誠心たるや、たとえ身体は小さくても、大型犬に引けを取らない。

■ “犬生”もつらいよ…。ミックス大型犬のワッフル

ティノが生まれ変わったのは、セント・バーナードとオーストラリアン・シェパードミックス大型犬ワッフルズ。抱きしめて思わずモフモフしたくなる毛並みに埋もれる、つぶらな瞳が実に愛らしい。とはいえ、譲渡会で出会った飼い主が非常識な貧乏カップルだったばかりに、邪魔者扱い。鎖につながれたまま虐待に近い飼い方をされる、可哀想すぎるワッフルズの姿に胸を痛めずにはいられない。そして、イーサンを一途に思い続け、廻り巡った“犬生”は、ついに感動のクライマックスを迎える!

ちなみに、続編『僕のワンダフル・ジャーニー』では、引き続きベイリーが愛くるしいビーグルミックス犬“キャバグル”や、大型犬の王様アフリカン・ボーアボール、変わらぬ人気のヨークシャー・テリアといった、個性的なわんこたちに転生。彼らがどういった“犬生”を歩むのか、犬好きは特にお見逃しなく!

■ 文=くれい響

1971年生まれ。TV番組制作、『映画秘宝』編集部を経て、映画評論家に。雑誌、ウェブ、劇場パンフレットなどに映画評やインタビュー記事を寄稿。(ザテレビジョン

『僕のワンダフル・ライフ』