日本政府が韓国向け輸出の規制を強化した問題をめぐり、韓国では日本製品不買運動が続いている。中国メディアの今日頭条は22日、日韓の貿易摩擦で日本はこれまでにない圧力を受けているとする記事を掲載した。

 記事は、韓国で日本製品の不買運動に参加していると答えた人が半数を超え、まだ参加していない人の3分の2がこれから参加しようと思うと回答していると紹介。この傾向が続けば「今後は大半の韓国国民が不買運動に参加することになるだろう」と伝えた。

 では、韓国の不買運動はそれほど日本にダメージを与えるのだろうか。記事は、中国人がTHAAD問題で韓国製品をボイコットした際にも、訪韓中国人が減り、ロッテは中国から撤退したと指摘。不買運動にはそれだけの力があり、「日本嫌い」の韓国人の不買運動がさらに進むのは必至で、日本がさらに制裁を強めれば「日韓間の摩擦はさらに激化する」と論じた。

 特に記事は、「国際世論の多くが韓国を支持している」と主張。慰安婦問題や徴用工問題、そして、貿易摩擦の問題でも「韓国は自制的だが、日本は悪者」というイメージが付いているとし、「日本は世界からこれまでにない圧力を受けることになるだろう」と主張、「日本が反省しなければ、日韓の間で軍事的な衝突が起きる可能性も排除できない」としている。

 記事は、かなり韓国寄りの主張を展開しているが、実際には、むしろ日本のほうがこれまでずっと自制的な態度を示しており、ようやく具体的な対抗策をとったと言え、韓国以外の国から日本が非難されたり圧力を受けたりはしていないのではないだろうか。記事に寄せられたコメントを見ても、多くの中国人は記事の主張に疑問を感じているようだ。

 例えば、「受ける圧力で言えば韓国の方が大きい」、「韓国の国土面積は江蘇省程度に過ぎない。不買運動をしても効果は薄い」などの否定的なコメントが多く見られた。また、どちらかというとこの争いで「日本に勝ってほしい」と思っている人も少なくないようで、記事の主張は事実に反した偏った見方と言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日韓の貿易摩擦で日本に反発、韓国国民の大半が不買運動に参加か=中国メディア