【南通発】日本のコンピュータソフトウェア協会(CSAJ)と中国ソフトウェア産業協会(CSIA)などは7月24日、中国江蘇省南通市で「日中ソフトウェア発展大会」を初めて開催した。日中双方のソフトウェア企業約80社が参加し、今後の発展に向けて協力関係を強化することで一致した。(上海支局 齋藤秀平)

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 冒頭のあいさつで、南通市人民政府の潘建華副市長は「日本は南通にとって2番目の外資源で、4番目の貿易相手。市内には日系企業が527社進出しており、常駐する日本人1000人を超える」と日本と南通市の関係を紹介。南通市の強みとして、5カ所の国家級開発区などを抱えるほか、安定的にハイレベルな人材の供給が可能なことなどを挙げ、「南通市のソフトウェア業界は、発展に向けて千載一遇の黄金時代を向かっている。南通市は江蘇省で最もビジネスがしやすい」とアピールした。

 CSAJの伊藤裕二副会長は、2019年中にCSAJとして上海駐在事務所を開設し、会員企業の中国進出のサポートなどを進める計画を説明した。また、日本で企業のデジタルトランスフォーメーションを進めるIT人材が不足していることなどを示し、「人材にかかわるところは、企業にとっては大きなビジネスチャンス。これを念頭に、日中の協力関係を築いていきたい」と呼びかけた。さらに「世界で使われるようなビジネスパッケージソフトエンジニアリングソフトの展開を、日中協力のもとで推進することも考えていきたい」と訴えた。

 CSIAの呂衛鋒副理事長は「ソフトウェア産業は、経済転換のエンジンであり、デジタル社会の基礎だ」と強調した。そのうえで、中国の社会信用システムの中でソフトウェア業界の果たす役割の重要性を示し、「信用システムの構築とソフトウェアブランドづくりのために、CSAJと協力していきたい。CSAJと一緒に中国の社会発展をサポートしていきたい」と語った。

 来賓として参加した在上海日本国総領事館の亀井啓次首席領事や中国工業情報化部(工信部)情報化・ソフトウェアサービス業局の李冠宇副局長らが登壇し、日中のソフトウェア産業のさらなる発展を期待した。南通市内に整備された日中ソフト生産区の開業も宣言された。

 大会ではこのほか、日本貿易振興機構(JETRO)上海事務所の小栗道明首席代表と豆蔵執行役員技術コンサルティング事業部第一コンサルティング部の楠部集部長が、日中経済や日本のソフトウェア業界の状況をテーマに講演した。中国側は、大手ソフトウェア企業の用友網絡科技や華為技術ファーウェイ)の幹部が、クラウドサービスや企業の競争力強化について説いた。

日中ソフトウェア発展大会の会場