日本ハムファイターズのエースとして、3年連続15勝、5年連続2桁勝利と大活躍。野球の実績だけでなく、ルックスの良さでも注目され、トレンディエースと呼ばれるなど、女性からの人気も高かった西崎幸広さん。

現在は、野球解説者としてさまざまなチームを見ている西崎さんに、2014年のドラフトで4球団から1位指名を受け、日ハムに入団した有原航平について、お話を伺いました。

真摯に野球に向き合う姿は素晴らしい。ただ、それだけでは生き残れない


―2019年は9勝をあげていますが、過去4年間はなかなか結果が出せませんでした。西崎さんから見て、有原はどのような選手ですか?

西崎:入団当初から、投球はずば抜けていましたね。150キロの真っすぐ、球種もあって、パワーもあるのに、なかなか勝てない。性格は人それぞれですが、有原の場合は、投球に対する理想が高い、完璧主義者。例えば、「このボールはココ」と、ピンポイントを狙っています。細かいコントロールだけでなく、スピードやフォームなど、すべてに完璧を求めてしまっているから、打ち取っても首をかしげてしまう。自分の投球に納得していないというのが伝わってきます。神経質というのもありますね。

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―勝つために必要なことは何ですか?

西崎:野球に真摯、真面目なことは良いことだけど、もう少し気楽に、アバウトになって良いと思いますね。

プロの世界、結局は結果論。どんな球でも打ち取れば良いんです。細かいことを気にせずに、もっと大胆に攻めるべきだと思います。目的が勝つことなら、投手の役割はホームベースを踏ませないこと。どんなに良い打者でも打率は3割、つまり7割はアウトなんです。毎週完全試合はできない。どんなに良いコースに投げても、コツンと当たったらヒットになるし、コースが外れても打ち取れば良いんです。そう考えると、ヒット1本打たれても良いという気持ちでいれば、もっと楽に投げることができて、勝利がついてくると思いますね。

真っすぐ、フォーク、カットボールもツーシームもあって、凄く良い投手です。打者からすると、左右両側どっちから曲がってくるか分からない変化球、優しい投球フォームなのに、150キロのスピードで力のある真っすぐは、怖いですからね。

完璧主義を捨てて、もっと気楽に、「ココ」ではなく「ココらへん」と思って投げられるようになれば、勝てるようになると思いますね。

2019年シーズン後半戦も好調をキープできるか!?有原がどこまで勝ち星をあげられるか、期待したい。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

トレンディエースが語る、プロ野球選手として生き残るために必要な「気楽さ」