渡慶次(右)はバーの突進に手を焼くも左ミドルで主導権を握る

ILFJ
『LETHWEI IN JAPAN 13 ~初志貫徹~』
2019年7月25日(木)東京・後楽園ホール

▼第5試合 74kg契約
△ソー・サー・バー(ミャンマー
引き分け
渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺

ペースを握った渡慶次(右)だが、バーに逃げ切られて引き分けに終わった

 渡慶次は押しも押されぬ日本のエース渡慶次は3連続KO勝利中だが、2月・5月大会と右拳を骨折。7月大会は「拳を折らずに勝つ」ための新たな必殺技を用意していると語っている。

 対するバーは”ミャンマーの暴れん坊”と呼ばれるファイターで、変形パワーボムや変形バックドロップなどの豪快な投げ技で勝利した実績を持つ。8月のラウェイ世界大会出場に向け、日本の雄・渡慶次を撃破し勢いをつけたい。

金メダルを得るも消化不良の表情を見せる渡慶次(左)

 長身からハイキックを見せるバー。渡慶次ガードを固め、カウンターを狙い左ストレートを伸ばす。圧力をかけるバーに渡慶次は要所で左ミドルを打ち込みバーを突き放す。中盤から左ローを多用する渡慶次は、バーの左内ももにヒット。徐々に嫌がる素振りを見せるバーは、渡慶次の左ロー・ミドルに右フックをかぶせる。

 4Rには渡慶次フェイントからの左ストレートがバーの顔面をとらえ尻もちをつかせるが、すぐに立ち上がったためダウン判定無し。しかしダメージがある様子でバーが逃げ始める。明らかにローを嫌がるバーは続く5Rも逃げに徹し、渡慶次の追撃を振り切る。最後まで渡慶次はバーを追い続けたが、とらえ切ることができず試合終了のゴング。3連続目になる勝利をもぎ取ることがはできなかった。

▶︎次ページは初出場のWBCムエタイ日本統一スーパーライト級の北野がTKO勝利

北野(左)は多彩な足技でウーを圧倒

ILFJ
『LETHWEI IN JAPAN 13 ~初志貫徹~』
2019年7月25日(木)東京・後楽園ホール(2P目)

▼第4試合 65kg契約
●トゥン・ナイン・ウー(ミャンマー
KO 1R1分53秒 ※左ヒザ
○北野克樹(誠至会)

北野はハイキックで注意を上に向けた矢先のヒザで一撃KOを見せた

 北野はキックボクシングWBCムエタイ日本統一スーパーライト級を含む三冠を獲得。多彩な足技でKO勝利を積み上げ、スピードのある回転系の蹴りを得意とするところから“竜巻旋風脚”の異名も持つ。

 対するウーはラウェイビッグマッチでも多く勝利している強者で、来日直前にはミャンマーで行われたトーナメントゴールデンベルトーナメント」63.5kg級を制覇。KO以外は引き分けというラウェイにおいて50戦35勝5敗10分の戦績を誇る怪物だ。

 積極的に距離を詰めに来るウーに、隙あらば蹴り技を見舞う北野。パンチで接近してくるウーを蹴り技で突き放すが、組み付かれると北野は手が出ない。

今大会唯一の勝利者インタビューで北野は「また挑戦したい」と再参戦を予告

 ブレイクがかかると、柔らかい体から数発のハイキックを見せた北野は、ウーの意識が上に向いたところで左立ちヒザ蹴りを深く直撃。崩れ落ちたウーを見た赤コーナーから即座にタイムが入るが、2分の間に全く立つ気配を見せないウーにそのままKO負けの宣告。北野が初参戦で衝撃の初回KO勝利を飾った。

 勝利後にマイクを握った北野は「始まったとき、びっくりするくらい痛かった」と、ラウェイの洗礼を受けていたことを告白。しかし「これだけのお客さんの前で恥ずかしい姿を見せられなかった」と奮起したことを明かした。そして「(ラウェイが)大体どんなものかわかったので、また挑戦したいと2度目のラウェイ参戦の意向を示した。


流血しながらも東(左)がペースを握り優勢

▼第3試合 64.5kg契約
△ソー・ダー・ウェイミャンマー
引き分け
△東修平(AACC)

東(左)は途中何度もドクターチェックを受けたが、最後まで試合は続行された

 前回5月の敗戦から早くも再起戦に臨む東。38戦無敗の相手に真っ向勝負を挑み、惜しくもTKO負けを喫したが、自他ともに認める「ラウェイ愛」を武器にリングに上がる。

 対するソーダウェイも「ラウェイ愛」を公言するファイター。過去には対戦したタイ人の心を追ってTKO勝ちをもぎ取ったこともあるラフファイターだ。

 頭から突っ込みながらフックを振り回すウェイに、東も頭突きで応戦。距離ができると東の左ミドルが冴え、ウェイはボディを嫌がるそぶりを見せる。ペースを握ったかに見えた東だったが、ウェイの左フックで早くも右目上をカットしてしまう。

結果は引き分けに終わったが、終始東(左)が圧倒しウェイは疲労困憊の様子

 東は中距離では左ミドル、接近すれば首相撲からのヒザ、長距離では飛びヒザ蹴りを浴びせ、ウェイプレッシャーをかける。中盤以降はほとんど手が出ないウェイだったが、要所で東の出血が多くなり、ドクターチェックが入り、流れが止まる。

 最終ラウンドもほぼ一方的に東が攻撃。拳をボディに、ヒザを叩き込み、終盤には飛びヒザ蹴りでウェイを大きく転倒させるが、すぐに立ち上がりダウン判定ならず。あと一歩のところまで追い詰めながら終了のゴングが鳴り響き、東は勝利を拾い損ねた。

▶︎小型シウバが『PRO KRATEDO達人』日本フェザー級王者にKO勝利

サンタナ(右)鮮烈な右後ろ回し蹴りで一治はたまらずダウン

▼第2試合 60kg契約
○ピラオ・サンタナブラジルチームサンタナ
TKO 1R1分46秒 ※タオル投入
●一治(道場373

 気迫溢れるファイトスタイルから“小型シウバ”の異名を持つサンタナがラウェイ初登場。「なんでもあり」の過激格闘技バーリトゥードの経験もあるサンタナは、持ち味の豪快なパンチを武器にラウェイ初参戦で初KOを狙う。

 対する一治は、素手での打撃・頭突きが認められているだけでなく。金的までOKという『PRO KRATEDO達人』日本フェザー級王者の看板をもち、こちらもラウェイ初参戦。

サンタナの圧倒的な攻撃力に一治はなす術もなかった

 静かな立ち上がりから、サンタナがいきなり放った右後ろ回し蹴りが一治の頭部をとらえ、一治がダウン。立ち上がるもふらつく一治を見て、青コーナーからタイムが申告される。

 再開後一撃狙いの全弾フルスイングのフックを振り回すサンタナ。かすった一治の頭部から出血し、ドクターチェック後に再度後ろ回し蹴りでサンタナが襲い掛かる。最後はスピードのある右フックをかわせず、一治が直撃を受けダウン。根性を出して立ち上がった一治だったが、ふらつく一治を見て青コーナーからタオルが投入された。


キックボクサーとしては格上の嶋田(右)だったが、西澤の変則的な攻撃に苦戦

▼第1試合 61.5kg契約 
△嶋田将典(Stay Gold
引き分け
△西澤拓矢(SHIROI DREAM BOX)

 キックボクサー同士の対戦となった嶋田と西澤の一戦。RISEランカーである嶋田と、プロレスラーを目指すという西澤のラウェイ初参戦同士の激突となった。

プロレスラー志望の西澤は投げや頭突きを駆使して嶋田に対抗

 両者オーソドックスの構えから、西澤がもつれ込みながら打ち込んだフックで早くも嶋田の左こめかみをカット。嶋田は右ロー、ミドルとキックボクサーらしい攻撃で前進するが、西澤はラフなフックから頭突きを狙いに行く。

 2Rには嶋田が左のジャブを強くヒットし西澤がひるむシーンもあったが、投げや頭突きを見せる西澤がペースを握らせない。打撃で攻める嶋田に変則的な攻撃で応戦しする西澤は、両者決め手がないまま3Rの終了を迎え、ラウェイルールにより引き分けとなった。