「あなたの番です」(毎週日曜日 夜10時30分)、毎回、観る者の予想を超える展開の連続で、怪しさ爆発のキャラクターも次々と登場し、さらに犯人/黒幕は誰かを考察する人も急増で、ネット上でも推理合戦が巻き起こっている。

第1話から、毎回考察記事を書いてきた(「あなたの番です」レビュー:ねとらぼ)けど、何がどうなってどうなるのか、まだまだスリリングな状態が続いている。
が、あまりにも伏線らしきものが交錯し、予想外の展開を連続させているので、誰が犯人でも驚かない状態になっていないか。
いや、それよりも、こんなにどんでん返しの連続で、納得できるオチがつけられるのか?
風呂敷をひろげまくって、ひろげたスピードで逃げ切ろうとしているんじゃないのか?

そんな不安すら感じられる面白さの「あなたの番です」に、このまま面白くオチをつけてくれーとエールを送ろうと、イラストレーターのたけだあやとエキレビ!編集長アライユキコと米光一成が集まって「こんなあな番はイヤだ!」を考えてみました。

こんな最終回はイヤだ。

・菜奈を殺したのは二重人格の翔太
二重人格の翔太が菜奈を殺した。それどころか管理人たちも。我々が見ている翔太じゃない人格がやらかしてることなので動機も何もかもサイコだとか何だとか便利なデタラメワードで解決。どんな予想外の展開も可能な、こんなオチはイヤだ。

・死んだ人は全員双子で生き残った側は303号室で事件の様子を仲良く見ていた。
黒島ちゃん双子オチはイヤだ。アリバイも目撃談も無意味化する横暴な手を使うのなら、全員双子ぐらいにしてほしい(ほしくない)。人狼ゲームを遊んでる双子の一方が、吊るされたら実際の自分の分身を殺すという遊びだったのだガーン。

・宇宙人が人間の臓器を収集するための実験マンションだった(佐野、宇宙人説)
急にB級SFにっ! 佐野、宇宙人説(もしくは宇宙人の手先説)である。宇宙人がレバー大好きで、人間のレバーを狩り集めるための連続殺人だったのである。

・最終回のタイトルが「衝撃! 犯人は、企画原案の秋元康だった」
ドラマに秋元康が出てきて「ぼくがすべて仕組んだので、黒幕はぼくです」と言いだす。現実の袴田さんを演じる袴田さんが登場したのだから、リアルな秋元康が登場しないと誰が言えようか。

・ホラー好きの総一は自分のホラー監督作品として連続殺人を起こしていた
死体の口角をひきあげて笑わせてたのは、ぼくのホラー作品楽しいでしょ」というメッセージ。「笑えばいいと思うよ

・登場人物が全部で48人になり、田中圭がセンターでANB48(あなたの番です48)として歌って踊る
ANB48のミュージックビデオだったのか。

・引っ越し屋さんが黒幕
妙に何度も登場する引っ越し屋さん。さぞかし儲かってるだろう。引っ越し屋さんが儲けるために連続殺人を起こしたなんて真相はイヤだ。

・AIが黒幕
連続殺人が起こった後のデータ入力が完璧になったAIが時空を越え、過去にもどりデータを現実化するために操っていたのだ。

・パチパチパチパチおめでとう!
最終回、なんだかわからないがみんなが拍手しておめでとうおめでとうと祝福しあってエンド。

・真の最終回は映画館で!
マ、ジ、デ、ヤ、メ、テ。
(テキスト:米光一成

ドラマ『あなたの番です』
日本テレビ:毎週日曜 夜10時30分から
原案企画:秋元康
脚本:福原充則
出演:田中圭 原田知世 西野七瀬 横浜流星 浅香航大 奈緒 山田真歩 三倉佳奈 大友花恋 金澤美穂 坪倉由幸(我が家) 中尾暢樹 小池亮介 井阪郁巳 荒木飛羽 前原滉 袴田吉彦 片桐仁 真飛聖 和田聰宏 野間口徹 林泰文 片岡礼子 皆川猿時 田中哲司 徳井優 田中要次 長野里美 阪田マサノブ 大方斐紗子 峯村リエ 竹中直人 安藤政信 木村多江 生瀬勝久ほか
音楽:林ゆうき橘麻美
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:鈴間広枝 松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
主題歌・挿入歌:Aimer「STAND-ALONE」 手塚翔太「会いたいよ」
演出 :佐久間紀佳、小室直子、中茎強(AXON
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
イラスト/たけだあや