ガジェット界に登場した久々の新ジャンルが、この夏盛り上がりを見せている。スマートスピーカーに小型ディスプレイを組み合わせた「スマートディスプレイ」だ。

アメリカスマートスピーカーデビューしたのは、実はもう5年前。スポティファイアップルミュージックなどの音楽サブスクリプションの普及と足並みを揃えて登場したもので、『声をかけて音楽を再生する』のが主な活用法でした。その後、ネットフリックスなどの動画サブスクリプションが一気に普及したことで、ディスプレイ付き端末へのニーズが高まったのです。

 また、天気を調べたり、スケジュールを確認したりといったタスクについても『質問は声でするのがラクだけど、答えはビジュアルで確認したい』というニーズが見えてきたという背景がありますね」(家電ライターのコヤマタカヒロ氏)

 音楽や動画を楽しんだり、天気やカレンダーを確認したりするのは、もちろんタブレットでもできる。しかし、スマートディスプレイが備える高性能な音声認識機能と、据え置いたときの安定感は、タブレットにはない使い勝手をもたらしてくれる。

◆かゆいところに手が届く万能モデル

Google Google Nest Hub】
価格:1万5120円

Googleカレンダーとのスマートな連携はさすが。Googleフォトの写真が背景になるのも楽しい。タッチ操作の豊富さや、画面の明るさを自動調整するセンサーなども魅力

ディスプレイ7インチLCDタッチスクリーン1024×600)
スピーカー:フルレンジスピーカー
本体サイズ:W178.5mm×H118mm×D67.3mm
重量:480g

◆ドメスティック家電ならではのハイスペックが魅力

LINE Clova Desk】
価格:2万7540円

サイズは大きめだがスピーカーの音質の良さで群を抜く。音声操作でLINEを送れるのも便利。IRと赤外線リモコンを搭載し、国内製品に多い赤外線対応家電を遠隔操作できる

ディスプレイ7インチWSVGAタッチスクリーン1024×600)
スピーカー:20Wフルレンジスピーカー
本体サイズ:W181mm×H173mm×D104.5mm
重量:915g

◆ヘビーなアマゾンユーザー必携。拡張性にも期待大

Amazon Echo Show 5】
価格:9980円

「○○を買いたい」と言えばアマゾンのショッピング画面が出てくるのはEchoならでは。プライムビデオにも対応。拡張機能「スキル」を追加することで、できる操作が増えていく

ディスプレイ:5.5インチ タッチスクリーン(960×480)
スピーカー:1.65インチ 4W スピーカー
本体サイズ:W148mm×H86mm×D73mm
重量:410g

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レシピ検索などはスマートディスプレイが得意とするところでしょう。別の作業をしながら声で検索して、調理の工程を映像で確認したり、スピーカーに読み上げさせたりできるのは便利ですね(グーグルは「クラシル」、アマゾンLINEは「クックパッド」を主に活用している)」

 一方で、タブレットのように豊富なアプリがあるわけではないので、スマートディスプレイにできることはかなり限られている。また、電源に接続して使うのが前提なので、あちこちに持ち運ぶのにも向いていない(今回紹介したなかでは、LINE製品のみ内蔵バッテリーを搭載している)。利用するにあたっては、こうした特性を理解しておく必要があるだろう。

タブレットも、当初予想されていたほどには普及しきらなかった。スマートディスプレイタブレットを置き換えるというよりも、タブレットが取れなかった層にリーチする製品なのだと捉えています」

 各メーカープロモーション画像を見ていると「寝室」での利用を想定したものが目につく。時計の代わりにスマートディスプレイを寝室に置けば、その日の予定や天気、朝のニュースなど、最低限知りたいことはスマホがなくても確認できる。これは「寝室にスマホを持ち込んで、寝るまでいじりつづける」という、不眠やストレス引き金になる悪癖を追放するきっかけになるかもしれない。

 スマートディスプレイは誕生したばかりのジャンルだ。ユーザーが編み出すバリエーション豊かな「活用法」の登場を期待したい。

<取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/高仲建次>

【Google Google Nest Hub】