17歳の演技派、南沙良が「DVD&動画配信でーた」にて「南沙良の 映画と小惑星ふたつぶんくらいの愛 いよいよ壁がなくなるぞー!のテンションで映画を観る」を好評連載中。毎回ぱっと思いついたテーマをもとに、編集部がセレクトした映画を鑑賞。ときに趣味や普段の生活などの話題に脱線しつつ、彼女の素顔が垣間見えるような内容になっている。第8回のテーマは、夏だし、“海”! 選んだ作品は『ハッピー フィート』。ところが、「昔観た時の記憶とちょっと違う…」と腑に落ちない顔で取材が始まり…。

【写真を見る】変わり者の皇帝ペンギン、マンブルの大冒険を描く『ハッピー フィート』

 

■ 「海を見るのは好きですけど、海水浴は…苦手です」

――なんだか不満そうですね。

ペンギンがどうしてもかわいいって思えなくて…。キャラクターがあまりデフォルメされてなくて、妙にリアルじゃないですか。特に目が苦手で…。あと、終わり方も少しだけ腑に落ちませんでした…」

――どの辺が?

「水族館に囚われた主人公のモンブランが…」

――マンブル?

「間違えた(笑)。マンブルがどうやって南極に戻ってきたのか描かれないし、ペンギンタップダンスしたら人間の南極開発が止まるのもよく分からなくて…。ヒロインもどうしても好きになれませんでした」

――マンブルのガールフレンドグロリアですね。

「自分にすごく自信のある子じゃないですか。ちょいちょいモンブランに…」

――マンブルです(笑)。

「あ(笑)。マンブルに対して上から目線なのもちょっと嫌ですし、マンブルが戻ってきたら別のオスとくっついちゃってた。そこは待っててあげなよ!」

――では逆に、良かったところは?

「生っぽい質感のアザラシが海中を追いかけてくるシーンは、私の大好きな『MEG ザ・モンスター』(18)みたいで楽しめました!」

――出た! 相変わらずB級海獣映画好きが全開ですね。

ペンギンがどんどん増えていく前半のダンス・シーンは、感動しました。映画が終わったあとに踊りだしたくなるようなハッピーな気持ち!」

――ところで、以前に水が好きとおっしゃってましたが、海水浴もお好きですか?

「苦手です(笑)」

――え?

「水に顔がつけられないし、海から上がったあと体がベタベタするのがイヤで。でも、海を見るのは好きです」

――関東の海水浴メッカ、△△△の海岸などは。

「苦手です(笑)。海で大きな声を上げてはしゃいでる人はちょっと、やだなあ…」

――プールは?

「もっとダメです(笑)。小学校の時、いちばん泳げない“めだかクラス”だったんですけど、同じクラスの子がプールで溺れて…」

――この話、やめましょう(笑)。じゃあ水族館は?

動物園よりは好きです」

――動物園、嫌いですか。

「(小さい声で)暑い…じゃないですか…」

――南さん、アウトドアには向かない人ですね。山登りとか絶対ダメでしょう。

「でも、こないだひとりで高尾山に登ったんですよ」

――え? しかも、ひとり?

「友達がインスタにキャンプの写真をあげてて、楽しそうだったので。朝5時に起きて、お弁当持って、電車乗って」

――どうでした?

「(小さい声で)つまんな…かった…(笑)。すっごく歩いたのでめちゃくちゃ疲れて、自撮りでイェーイなんてやってる余裕もなく。帰りの電車も、寝過ごしちゃいました(笑)」

――海も山も、夏のレジャーは壊滅的ですね、南さん。

「いえ、それが最近、星空が見たくて有楽町プラネタリウムにハマってるんです!」

――まさかの屋内。

「野外で見る勇気がなくて。プラチナシートがいいんですよ。ふかふかで、いい音楽がかかってて、快適に寝れます」

――寝るんですか(笑)。

■ 写真&ひとこと:家の中にカプセルホテルほしい。

これはここ最近でいちばん「こんなところにもときめきの破片が散らばってるのか…!?」みたいになった発見なんですけど、ゲームセンターに入ると、昼でも夜でもなんだかいけないことをしているような気持ちになるんですよ…。(Movie Walker・取材・文/稲田豊史)

南沙良、連載第8回のテーマは“海”