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エチオピアで行われた全国規模の植樹活動で、わずか12時間で3億5千万本もの苗木を植えることに成功

■この植樹キャンペーンは同国のアハメド首相が主導する森林再生運動の一環として行われた

エチオピアの森林被覆率は35%(20世紀初頭)から4%(2000年)まで落ちており、温暖化対策が急務

今月29日、東アフリカエチオピアにて全国数百万人が参加した植樹キャンペーンが実施され、わずか12時間で約3億5千万本もの苗木を植えることに成功しました。

これまでの最高記録はインドで行われた植樹運動の12時間で6600万本で、今回はその記録を大幅に塗り替える快挙となったようです。

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このキャンペーンは同国のアビー・アハメド首相が指揮を取るアフリカの森林再生運動「グリーン・レガシー」の一環として行われました。

エチオピアでは、深刻な人口増加と森林伐採問題を抱えています。1960年代の人口と比較すると5倍以上に膨れ上がり、総人口は1億人超。現在では世界で最も人口の多い内陸国なのです。

また国内の森林被覆率は、20世紀初めは35%でしたが、2000年には4%にまで激減しています。そして森林破壊の原因のほとんどが、農業・畜産業・燃料採掘のための森林伐採です。

干ばつも激しいエチオピアでは、温暖化問題が非常に差し迫った状態にあるのです。

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その中で今回のグリーン・レガシー運動は、植樹や樹木の手入れを促すプロモーションビデオを通じて全国に大々的に宣伝されました。その結果、植樹運動が全国1000ヶ所以上で実施され、半日で3億5363万3660本の植樹に成功したと報じられました。

同国のゲタフン・メクリア科学技術大臣も、この快挙についてツイート上で喜びの声を上げています。

植樹の総数が厳密に正しいかどうかは怪しい点もあるようですが、同国は今後10月までに40億本の植樹をする目標を掲げているとのこと。

刻々と悪化し続ける地球温暖化は、アフリカだけでなく世界全体の問題でもあります。地球の平均温度があと3度以上(摂氏)上がれば、地球温暖化は止められなくなると言われているのです。

そんな最悪の事態を防ぐためにも、森林伐採の防止と植樹運動は最良の手段でしょう。地球の緑を守る鍵は植樹にあるのかもしれません。

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reference: zmesciencedailymailfoxnews / written by くらのすけ
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