JALの東京(羽田)~台北線が開設60周年。困難を乗り越えて発展したこの路線、その“還暦”を記念し台北でパーティーが開かれ、日本アジア航空(JAA)時代を含む歴代CA制服ショー、新旧様々な飛行機模型の展示などが行われました。

困難多き台北線、60年経た今は「約754倍」に

JAL日本航空)の東京(羽田)~台北線が2019年7月30日(火)、開設60周年を迎え、これ記念したセレモニーが台北松山(ソンシャン)空港で開催されました。

JALは1959(昭和34)年、同社で6番目の国際線として東京(羽田)~台北線を開設。一度、台湾当局により路線休止になったのち、1975(昭和50)年から2008(平成20)年までJAA(日本アジア航空)として就航。JAAの営業終了から、JALが再び運航しています。

開設時は香港経由で、50席のプロペラ機「ダグラスDC-6B」による週2便運航でしたが、現在では年間50万人が利用する大きな路線に成長したといいます。

今回、セレモニーは松山発羽田行きJL98便の出発に合わせて実施されました。同便はボーイング777-200ER型機による運航。236席を持つ大型旅客機です。

セレモニーに出席したJALの大貫哲也常務執行役員は、「両国の人と物、経済や文化の交流に一定の役割を果たしたと、JALは誇りを持っています」と話しました。

また、日本台湾交流協会台北事務所の沼田幹雄代表は「60年前、日本から台湾に来た人が2612人。いまは160万人強。約754倍に増えたということになります」と話します。

そして台湾政府 交通部の祁 文中事務次長は「確かにこの路線にはたくさんの困難がありましたが、乗り越えて発展してきました。特にJAAは両国の架け橋となりました。60年前の利用者の子どもや孫が、この路線を使っていたら有意義だなと思います」と話しました。

羽田行きJL98便の搭乗ゲートでは、JALとJAAの制服7種類を着たCAが乗客を出迎え、搭乗記念証、マグネットボールペンの記念品を配布。JL98便は見送りの放水を浴びたのち、幼児含め229人を乗せて14時24分、松山空港を飛び立ちました。

パーティーでは歴代CA制服ショー JAA制服も

このJAL東京(羽田)~台北線の就航60周年を祝して同日7月30日(火)、台北市内の國賓大飯店で記念パーティーが開催されました。

会場にはJALやJAA、およそ30機の飛行機模型を展示。かつて台北線で就航していた「ジャンボ」の愛称で知られるボーイング747シリーズをはじめ、JAAの一番機として羽田~台北線に就航したダグラスDC-8型機など、新旧の旅客機が滑走路に見立てたテーブルに並んでいました。合わせて、過去の時刻表グッズなども飾られています。

パーティーでは、JALとJAAの制服をファッションショー形式で時系列順に紹介したほか、JALとJAAの歴代CMや、JALの台北線60年間の歴史をたどった動画も放映されました。

「60年は長い時間で、人間でいえば『還暦』を迎えたことになります。そして新たな60年を迎えます。また、赤ちゃんのように新たな時代を迎えなければいけません。私が外務省に入省したとき、日台間の航空路線は一時、途絶えました。その後も、政治問題で日本アジア航空という名で運航していました。2008年JALの名が戻り、両国の間柄が密になればなるほど、もともとの姿に戻ったと思います」(日本台湾交流協会台北事務所 沼田幹雄代表)

JAAで台湾線を飛ばしていたことが現地の支持を受け、いまでは大きな財産になっているというJALの大貫哲也常務執行役員は、「今後も日本と台湾の関係がより深まっていくと確信しています。アジア最大級の航空会社のひとつとして、両国の発展のために重要な役割を果たしたいと思います」と話しました。

見送りの放水を浴びる台北発松山行きJL98便(2019年7月30日、乗りものニュース編集部撮影)。