ー[僕が親ならこうするね/ひろゆき]ー

◆「家族旅行を優先して学校を休む」のってどうなんでしょう?

「真面目に勉強していい大学に行くと幸せな人生を歩めるか?」というと、そこは結構不確かな時代になりつつあったりします。事実、高卒で成功する人とか、いわゆる多数派の人たちと違う生き方をしてうまくやっている人を見掛けることも多くなってきましたし。

 そんな理由からか学校に行く必要があるのか的なテーマが話題で、この連載でも不登校ユーチューバー小学生の話を取り上げたりもしました。

 んでも、この問題って以前から「学校を休ませて旅行に行くのはどうなのか?」という不登校よりもライトな感じでずっと言われ続けていたりします。

 この“旅行”という部分がクローズアップされると学校に行く必要があるのか問題と比べて賛否両論が巻き起こりがちになるわけですけど、なんと答えるかは「約束」や「ルール」を守るときと守らなくていいときの判断基準が関係しているのではないかと思うのです。

 そもそも論ですが、日本人子どもに普通教育を受けさせる義務があります。これは憲法にも書かれている義務なので、通常時であれば日本国民の子どもを学校に通わせるという判断が正しいということになります。でも、「祖父が危篤で学校を休んで病院に行かないと二度と会えないかもしれない」という状況であれば、学校を休むという選択をするほうが正しいという考え方もできます。

 つまり、二度と会えない人に会う機会や二度と見られないものを見る機会と、学校に行くというルールのどちらを優先するのか?という価値観の話なんですね。

◆親が重視している価値観

 個人的な話をすると、スペースシャトルの最後の打ち上げを見に行くのであれば、学校休んでもいいと思っています。有人ロケット自体はロシアソユーズとかもありますが、スペースシャトルの積載量はソユーズの10倍なので発射を見学する際に受ける衝撃が全然違いますソニックウエーブを体験する機会というのはスペースシャトルの打ち上げ以外で味わったことがないので、そういった唯一無二の体験をできるのであれば学校に通うという約束より優先してもいいと思うのですね。

 逆に旅行で学校を休むというのは、ディズニーランドへ行くとかの話になるわけで、そこで旅行に行かないと一生経験できないことではないのですね。

 しかも、子どもの学校を休ませて旅行に行くというのは、大人の都合だったりすることがほとんどです。大抵は“お金の問題”で平日だと空いてるとか安いとかでお金の都合がつけば解決できたり、夏休みの1日前に休んで帰郷するとかも渋滞が面倒とか混んでいるのが嫌だという問題だったりします。

 そう考えると、その親が憲法という社会のルールよりも重視している価値が垣間見られるわけです。その旅行が家族との最後の時間とか宗教的な行事とかならわかるんですが、「お金」とか「渋滞」とか親の考えを重視しているのって、子どもが可哀想だなぁ……と思わざるを得ない感じですよね。

 自分たちの都合やお金のためだったら約束を破ってもいいという価値観子どもに植えつけてしまうのは良くないです。なので、学校をさぼって旅行に行くのであれば、学校より価値があると社会が認めていたり、客観性のあるものにしたほうが、子どものためには良いのではないかと思うのですよ。

ひろゆき
西村博之(にしむらひろゆき)’76年、神奈川県生まれ。フランス在住、たまに日本。2ちゃんねるニコニコの元管理人で、英語圏最大の掲示板サイト4chan』現管理人。SPA!誌面にて11年間にわたり「ネット炎上観察記」を連載。近著に『自分は自分、バカはバカ』(SBクリエイティブ)など
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