『週刊プレイボーイ』で「激ウマ! バカレシピ研究所」を連載中の野島慎一郎氏
『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、マンナンライフの「蒟蒻畑(こんにゃくばたけ)」をかき氷にした「こんにゃくかき氷」!
* * *
野島 先日、氷の代わりに冷凍イチゴを使ったかき氷を食べたんだけど、ほんとにウマかった。
助手 「イチゴけずり」ッスね! フードイベントとかロックフェスでよく売ってるやつ。
野島 そうそう。かき氷といえばシロップで味つけするのが定番だったけど、あれには感動したなあ。かき氷の無限の可能性を感じたよ。というわけで今回はこれをかき氷機で削ろうかと。
助手 それは、マンナンライフの「蒟蒻畑」!? ただでさえこんにゃくゼリーは喉に詰まらせるから危ないっていわれてるのに、凍らせたらアウトだろ!
野島 そうなんです。パッケージにもしっかり「凍らせないでください」って書いてある。
助手 わかってるのにやろうとするなよ! 中止だ、中止!!
(1)冷凍! マンナンライフの蒟蒻畑を冷凍庫に入れて凍らせる。なるべく長時間入れてカチカチにしたいので可能なら前日のうちに入れる。あらかじめ袋から出して凍らせるのがベスト
野島 落ち着いて。それは凍らせてそのまま食べる場合ですから。今回はかき氷機で細かく削るのでまったく問題ない。ある意味禁断の食べ物を安全に食べることができるのです。
助手 むう......。とりあえずやってみましょうか。
(2)入れる! 冷凍させた蒟蒻畑をひとつずつ開封してかき氷機の中に入れていく。溶けてしまうのが早く、すぐに表面が柔らかくなってしまうので、できるだけ手早い作業を心がけよう
野島 蒟蒻畑は昨日のうちに凍らせておきました。これをかき氷機に入れて削っていきます。
助手 これ、なかなか難しいッスよ。凍っているとはいえ蒟蒻畑は普通の氷より断然柔らかいから、かき氷機を回しても全然削れない......。
(3)回す! 蒟蒻畑をかき氷機にセットしたら、あとはかき氷機を回して削っていくだけ。冷凍蒟蒻畑は普通の氷よりも柔らかいため、いつもより力を入れて押し込むイメージで削ろう
野島 もっと力で押し込むように! 押しながら削って!
助手 うわわっ、なんだこれ! かき氷っていうかマグロの刺し身みたいなやつが出てきた!
(4)マグロ! かき氷機から出てきた冷凍蒟蒻畑はスライスされたような形状になり、その見た目はマグロの刺し身に完全一致。かき氷機の中にはネギトロ状の物体も残り、見た目がおもしろい
野島 ワハハ! ブドウ味だから色もマグロにそっくりだ。ちょっと私にもやらせてください。
助手 色的にはビンチョウマグロか中トロってところか。食器にウマそうなマグロが見る見る山盛りになっていく......!
野島 助手くん、溶けてしまう前に食べてみてください。
助手 フオッ! こりゃウマいっ!! 中心部はシャリシャリなのに、外側はプルプル感が残ってる。こんな食感の食べ物、食べたことない! 見た目だけで判断したら醤油とわさびをつけたくなる違和感もヤバいッス!
野島 かき氷機の中に残った削りカスはネギトロのようになってますね。これもいいなあ。
助手 簡単に作れるし、ウマいし、見た目はおもしろい。しかもこれなら安全に食べられる。今回は満点の出来ですな!
野島 よかったよかった。そうだ、どうせなら削る前の冷凍蒟蒻畑も食べ比べてみますか?
助手 せっかくきれいに終わりそうだったのに、禁止されてることをやろうとするなよ!!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中
撮影/榊 智朗
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