元ヤン上司を合気道と中国拳法で返り討ち

闇営業」騒動を受けて吉本興業が7月に行った記者会見は、完全にブラック企業の象徴として物議をかもした。キャリコネニュース読者が受けたブラック企業の仕打ちとは何か。寄せられたエピソードを紹介する。

「就業規則なし、入社時に雇用契約書なし、社会保険なし、残業代や時給がいくらか聞いても教えてもらえない そんな会社ありますか? とにかくどのように給料計算しているか分からない」(40代男性、販売・サービス職)
「代表のパワハラとセクハラで、私が入社時にいた全女性社員は1年後にはいなくなっていた。事務所の倉庫で死んでいた鳩の死骸を1人で片付けさせられた」(20代男性、管理・事務職)

上司のウザすぎる武勇伝 「暴走族時代、車を燃やした」

以前、学習塾に勤めていた販売・サービス職の40代女性は、「滅私奉公をいつも唱えさせられ、『自分たちの成長のための勉強だ』と言われました」という。さらに、

「社長が出版した自叙伝を無理やり買わされ、ノルマを課せられました」

と明かす。

販売・サービス職の50代男性は、怪しげなタクシー会社に勤めた過去を持つ。

「社保未加入は当たり前で、有給休暇もなかった。2件の労災隠蔽もあった。高利貸しの闇金融業者が母体でした」

管理・事務職に身を置く30代男性は、同業他社での新人時代を振り返る。当時の上司はヤンキー上がりの主任で、朝礼時に「暴走族時代、車を燃やした」「パトカーから逃げ回った」などの武勇伝を口にすることがあった。

「オメーみたいなモヤシに言われたかネーんだよ」 → 返り討ち

また、ヤンキー主任は、大学院卒の男性をはじめとする、高学歴な新入社員を目の敵にしていた。普段は車での受注だが、「豆腐1000丁を急ぎで電車を使って1人で取りに行け」と指示。

部下の結婚式に呼ばれなかったことを逆恨みしたときには、「結婚式中の部下に発注確認の電話をして、ミスをなじった」という。そんなヤンキー主任の暴君っぷりに、男性は耐えられなくなった。

「ある日、我慢の限界に来て理路整然と言い返し、皆が見ている前で論破した。主任は顔をまっかにして『オメーみたいなモヤシに言われたかネーんだよ』と殴りかかられた」

しかし、男性は合気道の有段者だった。さらに、

「中国留学時に軍隊上がりの教官から中国拳法も習っていました。殴りかかられたのでワザと相手がダメージを受けるように殴られ、流れで投げ飛ばしたらあたりは大混乱になってました」

と語る。しかしこの件が店長の耳にも入ったが「無かったこと」にされたという。

それから数年後、男性は現在の勤め先に入社したが、経営不振に陥った古巣を救済するという驚きの展開が待っていた。今ではあのヤンキー主任が、直属ではないものの男性の部下になるという。男性は、「部下には絶対にパワハラをしないと決めています」というが、

「一方でこの元主任が私の管掌エリアに来たら、辞めた後輩や同僚の分まで"同じこと"のをしてやろうと思ってます。ただ、今の彼と私では立場が違いすぎます。彼は私に話しかけることも出来ないくらい、社内での力関係やポジションは逆転しています」

と逆転エピソードを綴った。

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