『東京タラレバ娘』や『海月姫』などヒット作を手がける漫画家東村アキコ氏のマンガを女優、杏が主演で実写化するドラマ『偽装不倫』(日本テレビ系、水曜午後10時~)。


 杏が演じる濱鐘子(はま・しょうこ)は、29歳から婚活を始めて3年後に疲れ果てた32歳のアラサーシングル一人旅先で出会ったカメラマン、伴野丈(宮沢氷魚)に「自分は既婚者」とウソをついたことがきっかけで恋が始まります。


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「本当は独身なんです!」と告げられない鐘子を見てモヤモヤさせられたまま迎えた4話目。今回も事実を告白できないままでしたが、モヤモヤ感を払拭させられてしまいそうなほどフィーチャーしたいのが、宮沢氷魚演じる伴野丈の魅力。個人的に4話目は、丈の好感度を爆上げした回だと捉えています。その理由を、以下に3つ挙げてみます――。


◆丈は女性の話をじっくりと聞いて感情まで汲み取ってくれる
 丈の部屋で2人きりになったとき、丈は鐘子に「ダンナさんとは上手くいっているの?」と聞きます。鐘子はしどろもどろで「ほとんど家にいないから」と答えると、「ずっと寂しかったんだね……」と、切ない目で鐘子を見つめます。


「ずっと」という言葉に重ねて「寂しかったんだね」と、女性の気持ちに寄り添う言葉を発することができるのは、女性の言葉を忍耐強く聞き、感情を汲み取ることができるからこそ。しかもこの台詞は、実は婚活に疲れた鐘子の本音にも刺さったに違いありません。



写真はイメージです(以下同)



 あくまで傾向としてですが、女性の会話スタイルは、結論が最も最後に持ち越されがち。「だよね~!」「わかる~!」と、〆ないまま、別の会話に移ることも珍しくありません。このスタイルに、「結局、何が言いたいの!?」とイライラしてしまう男性も多いのです。


 ですが丈は、「ずっと寂しかったんだね……」と、鐘子の現状と心情を「端的」に「短い」言葉で、鐘子に「刺さる」言葉で言い表します。これは、女性慣れしている男性だからこそできる会話テクニックと言えるでしょう。


◆コツコツと1つのことを続けて地道に成果を出している
 鐘子にカメラマンの仕事を「すごい」と褒められても丈は、「風景を撮る写真だけでは食べられないから、ほかにもカメラマンとしての仕事をしている」と謙遜します。


 実は、カメラマンといってもさまざま。筆者は、大御所と呼ばれるセンセイから、仕事がなくなりフリーランスを辞めて就職する人まで、さまざまなカメラマンと一緒に仕事をしてきました。


 丈は世界を旅する費用を捻出できているので、おそらく一流に属するカメラマン。
 別雑誌で芸能人に「夢を叶える方法」や「目標を実現する秘訣」を聞く機会があるのですが、次の言葉を何度も聞きました。


「大きな目標をいきなり達成するのは無理。階段を上がるように、地道に一段ずつ上がっていくしかない」。生活するためにカメラマンの仕事をしつつも夢は地道に叶えていく、丈はまさにこのタイプにあてはまっています。


◆自分より相手を優先する
 4話目で起きたトラブルは、3話目で鐘子が姉・吉沢葉子(仲間由紀恵)の夫、賢治(谷原章介)の写真を、丈に「自分の夫だ」として見せていたことが発端です。丈との旅行の待ち合わせ場所にお弁当を忘れた鐘子に、賢治が急いで持ってきた姿を見て「幸せな夫婦なのに誘って悪かった」と、丈は切ない目で鐘子を見つめて去ります。


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 自分の感情を言葉でぶつけることはせず、瞳だけで感情を表すのです。この、丈の瞳が今回の女性の胸キュンポイントになっていて、本音を言わないからこそ鐘子とすれ違ってしまう原因にもなっていますが、「自分より相手を優先する男」はいつの時代も、「私のためにそこまでしてくれるなんて……」と、女性をトキメかせるのです。


 3つの条件をまとめると、丈は忍耐強い男性で、見た目も麗しく中身も素晴らしく、(おそらく)稼ぎもいいはず。このような独身男性は、一般社会では希少な存在です。存在していたとしても、早い段階で結婚しているのが常。


 では、どうしたら丈のような男性を見つけられるのでしょうか。


 結婚したい女性は基本的に、男性を「育てる」意識を持ったほうがよさそうです。「育てる」という意識を持てば、丈のような3条件を満たした男性に「成長」する可能性は大アリだからです。以下、3条件を記載します。


◆丈のように話を聞いてくれない男性に対しては……



 男性にちゃんと話を聞かせたいなら、女性側が感情で口走らないことが秘訣です。こちらの感情が爆発すると、相手は話を聞くよりも、「まず事態を収拾しなければ」と、ゴールが変わってしまうからです。


 感情的になったらまずは一呼吸。「自分は相手に何を伝えたかったのか」を再確認して、結論から話す訓練をしてみることをオススメしたいです。


 また、「3分だけ話を聞いてほしい」という言葉もおすすめです。ゴールを明確にしてほしい男性にとっては「3分だけなら」と、受け入れてもらいやすいからです。筆者独自のアンケートで恐縮ですが、30人ほどの男性に「この台詞どう?」とアンケートを取りましたが、「終わりが分かって、わかりやすくていい」とのことでした。


 しかも、繰り返すうちに5分、10分と、相手が話を聞く忍耐力が伸びていきます。好きな女性に対して男性は、紳士的な男でありたいという現れだと認識しています。


◆コツコツと1つのことを続けて地道に成果を出している男性を見つけるには
 男性の職歴を聞けばわかるはずです。たとえ丈のように成功していなくても、1つの仕事を地道に続けてくれているだけで、出世しなくても家庭を守ろうという思いが伝わって安心感を得られるのではないでしょうか。


◆相手を優先する男性に育てるためには
 相手にしてほしいと思うことを、相手より先に実践することが秘訣です。コピーライターで大ヒット作を出版した著者に取材した際、「ありがとう」と「ごめんなさい」を言い合う回数が多いぶんだけ関係が良好になると聞きました。


 筆者の取材による実感ですが、関係が不仲な夫婦(うまくいっているけれどレスも含む)ほど、「ありがとう」と「ごめんなさい」の回数が少ないような気がします。


 女性が「完成品」を求めず「育てる」感覚を持てば、結婚のマッチングは進むのかと思わせられる回でした。


<文/内埜さくら


【内埜さくら恋愛ライター。これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『バラいろダンディ』『5時に夢中!』(MX-TV)などのテレビラジオ、雑誌に多数出演。



(画像:『偽装不倫』公式Instagramより)