堅実女子の悩みに弁護士・柳原桑子先生が答える連載です。今回の相談者は町田美知佳さん(仮名・29歳・ホテルサービス関連会社勤務)。

「運転が荒いとよく言われます。ノロノロ走っているオバサンクルマイライラして車間を詰めてしまったり、ついスピードを出しすぎてしまったり……。

仕事でもプライベートでも、わりと気が長い方だと思うのですが、クルマに乗るとさまざまなことが我慢できなくなります。あるとき、中年女性が運転している軽自動車に追い越されたときは、本気でキレてしまい、追い越し返してしまいました。一緒に乗っていた友人は、そんな私の行動にちょっと引いていたみたいです。

今のところ、無事故・無違反、免許もゴールドです。免許を取ってから15年間、週に2~3回程度運転していて、無事故・無違反なので運転もうまいのだと思います。

しかし先日、1車線しかない自動車道路で、スピードが遅いクルマの後ろになり、車間をかなり詰めて運転していたら、そのクルマからさらに速度を落とされて、二車線になったとたん幅寄せなど様々な嫌がらせを受けて、路肩に停車させられました。クルマから出てきた男の人に、バンと窓ガラスを叩かれ、ガラスにつばを吐きかけられて、その後、相手は逃げていきました。

相手が法定速度以下でのろのろ運転していた方が悪いのに、私が暴力を受けるなんて理不尽です。私の心的ダメージは大きく、何とか相手を見つけて、お金はもらえないまでも、謝罪させたいです。

警察に相談に行ったら、相手のクルマナンバーか車種がわからなければどうにもならないと言われました。

今後もこのようなことがある場合、私はどのように対応すればいいのでしょうか?」

弁護士・柳原桑子先生のアンサーは……!?

運転にまつわるトラブルは、大事故に限らず、ご相談の内容のように互いがイライラして嫌な思いをしてしまうような場面が発生することも結構あります。

今後の対策として、ご自身において何ができるかといえば、運転マナーを改めて振り返ることではないでしょうか。ご自分において改善点、注意点はないかということ。ご自分の運転中の性格や行為が、トラブルのきっかけを作った可能性もあると自覚されているようなので、この機に特に運転マナーについてよく考えてみてください。

とりわけ自分本位にならない、譲り合いの心を意識することにより、防ぐことができる事象は多くあると思います。重大な事故や故意の暴力的行為に発展してしまってからでは、取り返しがつきません。

このたび相談してみようと思われたくらいに、運転時のトラブルの問題意識に気づけたのはとても良かったと考えてはいかがでしょうか。

また、ご自分の運転は、マナー違反をしていないだろうかとの視点を持ってみるのもよいでしょう。運転マナーが何たるかわからないならば、例えば「運転 マナー」などと検索するだけで、たくさんの紹介事例に当たることができると思います。

なお,突然の暴力的行為に遭遇した場合、余裕もなく冷静な対応は非常に難しいと思いますが、被害を最小限にするためには、むやみにクルマの外にでない方がよいです。また可能ならば同乗者に動画撮影をしてもらうとか、ナンバーを記録する等と情報を保全できると後で他者に相談しやすいと思います。

のろのろ運転するクルマ、青信号で加速が遅いクルマなどに腹を立てて、クラクションを鳴らしたり、あおったりしてしまうことがよくあるという。

賢人のまとめ

突然の暴力行為に対しては、むやみに車外に出ない、ナンバーを記録するなど、被害を最小限に食い止める行動をした方がいいかと考えられます。

プロフィール

法律の賢人 柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/

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