孫や子のふりをして老人に電話をかけお金を振り込ませるといった詐欺事件が多く発生するなか、介護スタッフになりすまし独居老人宅を突撃訪問する非情な盗人が登場した。直接家に入るという厚かましさに、多くの人々が驚かされている。
■「介護職員です、入れてください」
英国で暮らすある女(32)が、「介護職員を名乗れば老人の家になんて容易く侵入できる」と思いついた。そこで女はバーミンガムにある老人邸複数に目をつけ、実際に介護職員のふりをして訪問。
まんまと自宅に入り込み、あれこれと目につくものを盗んだという。
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■盗人が手にしたもの
まず女は82歳の女性宅に侵入。ハンドバッグ、現金、複数あったとされる携帯電話、そして高級時計を盗んだという。
これで「やれる」と調子に乗った女は勝手に飲み物まで飲んで現場を後にしていたこともあり、その後に通報を受けた警察がマグカップからDNAを採取。犯人断定に役立つとして、署に保管してあったという。
■老人の家族が反撃!
ちなみにこの女は70代の老人宅も突撃訪問。動くのが困難という女性に心を開かせ、現金とノートパソコンを盗んだ過去があったという。
そのため「あの家ならまた狙える」と思い込んだ女は、再び同女性の家を訪問。今度は介護職員ではなく「あなたの双子のきょうだいよ」などと言い侵入を試みたが、さすがに今回は失敗し通報されかけた。
それに慌てた女は老婆から受話器を奪い電話のコードを引き抜き逃走。その後は障がいをもつ別の女性宅を狙ったがその場には幸いにも息子がおり、息子が逃げる女の写真を撮り警察に差し出したことで、事態は急展開した。
この写真、そして警察が保管してあったDNAのおかげで女の身元が特定され、警察は女を逮捕。弱い老婆を狙った悪質な女には、3年4ヶ月の実刑が言い渡された。
■常に警戒心を
「介護職員」という言葉を信じてしまう老人は多いのかもしれないが、介護職員が訪問する日、時間、名前といった情報は、全てしっかり控えておく必要がある。
老人を狙う詐欺事件や悪質な行為が後を絶たないが、このように家に侵入されるケースでは犯人が残す証拠も多い。この女の逮捕を機に「同様の犯罪が減りますように」と多くの人が願っている。
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