大国とは世界に大きな影響力を及ぼす国力を持った国家を指し、政治・経済・軍事など多方面で国際的な影響力を持つ国家は超大国と呼ばれる。中国では日本について経済大国と認めつつも、政治や軍事の点では米国の影響力が強すぎるため、大国とは呼べないという見方が多い。中国メディアの捜狐は7日、もし米国の制約がないと仮定した場合、「日本は超大国になれるだろうか」と問いかける記事を掲載した。

 米国の制約がない場合に「日本は超大国になれるかどうか」という問いに対して、記事はまず結論から「超大国になるだろう」と主張。そして、その根拠として日本は経済に限ればすでに大国であり、さらに日本には強大な工業力と科学技術力が存在すると強調。そのうえ日本には軍国強国となるのに必要な「軍国主義」も存在しているためだと主張した。

 また日本民族には超大国になろうとする民族的な野心も存在すると主張し、そのためもし米国の統制からの脱却に成功したなら、超大国になるためのすべての条件を備えている日本はその夢を速やかに膨張させ、実現させるはずだと警戒感を示した。

 しかし日本が超大国となった場合は、日本の侵略戦争の歴史は再び繰り返されると主張。日本はロシアから武力で北方四島を奪い返すだけでなく、米国に対しても原子爆弾の件で報復に出ると予測、しかし、戦略性に欠ける日本は米国・ロシアに勝てるかどうかは不明だと主張した。

 この記事は、現在の日本は第2次世界大戦当時の日本と実質的に変わるところがない軍事主義国家であるという間違った前提に立って持論を展開している。また米国というタガが外れたら日本はあっという間に軍事行動を取るという誤った予測が立てられているのは、中国人の日本に対する潜在的な警戒感を示すものであると同時に、現代の日本社会や日本人の願いや考え方に対して誤解が存在するためであろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

米国の制約がなかったら「日本は超大国になるか?」・・・「なるはずだ」=中国メディア