中国メディア・海外網は13日、日韓関係の冷却化に伴い訪日韓国人客が減少する中、韓国のシンクタンクが「訪日韓国人が8割減少すれば、日本のGDP伸び率は0.1ポイント減少する」との試算を発表したと報じた。

 記事は、韓国・KBSが13日に報じた内容として、韓国現代経済研究院が同日に発表した日韓両国の観光客減少による経済損失に関する報告書の中で、日本を訪れる韓国人観光客の激減は、日本の観光産業、生産、雇用に悪影響を与えることになるとの見方を示したと伝えた。

 そして、昨年51億7000万米ドル(約5440億円)だった訪日韓国人の旅行消費額が来年、この20年で最低レベルとなる98年の9億7000万ドル(約102億円)まで減少した場合、来年の日本の経済成長率は0.1ポイント減少するとの予測を出したとしている。

 同研究院は一方で、日本を訪れる韓国人観光客が激減すると同時に韓国を旅行する日本人も激減した場合、韓国経済も同様に打撃を受けると指摘。報告では、日本人観光客が39%減少し、少ない状態が継続するようであれば、来年の韓国の経済成長率は0.05ポイント低下するとの試算が示されている。

 もともと韓国人観光客は九州地方をよく訪れており、韓国人観光客の激減は九州地方の観光業に大きな打撃を与える可能性がある。中国を含む各国・地域からより多くの観光客を呼び込む取り組みが必要だろう。

 同研究院の試算は、訪日韓国人観光客の減少が日本のGDPに与える影響が、訪韓日本人客の減少で韓国のGDPに与える影響より大きいという印象を与える。しかし、韓国の観光業はすでに中国人観光客の激減という大きなダメージを受けており、さらに日本からの観光客も減れば一層厳しい状況に立たされる可能性がありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

韓国シンクタンク「訪日旅行客8割減で、日本のGDP成長0.1ポイント低下」、一方で「ブーメラン」の懸念も