流行ともいえる働き方改革。ワークスタイルを改善しようとした企業も多いでしょう。ところが、いざフタを開けてみると「なんだか違う」「これ、むしろ効率悪くない?」と思うこともあるのでは。

そこで今回は、マイナビニュース読者に「失敗したわが社の働き方改革」「謎の業務改善運動」について聞いてみました。※調査期間:7月18日~22日、マイナビニュース会員の男女1,000人対象

○働き方改革は約6割が取り組みしている

まずは「あなたの会社や職場で『働き方改革』として何か取り組みを行っていますか?」との質問に、「はい」(58.0%)となっています。

続けて「『働き方改革』としての取り組みは効果が出ていますか?」という問いには、「はい」(61.7%)と一定以上は功を奏しているようです。

そして「『働き方改革』としての取り組みで効果が出ていないものは?」という質問に対しては、人事部門主導による現場改善」(38.7%)、「新たな業務システムツールを導入した業務改善」(23.0%)、「テレワーク勤務や男性の育児休業など新たな勤務制度」(22.5%)、「その他」(15.8%)となっています。

それでは「失敗した働き方改革」の事例を反面教師として、真の改革に結び付けるべく詳細を検証してみましょう。
ツールを入れても使われず

最も多かったのが、便利ツールのはずが習得に時間がかかり、本末転倒になるケース。「従来のシステムからの完全移行が難しく、ある意味で二度手間」(50代男性)、「新たな機械を導入して商品の質が上がったが、その下準備が新たに必要で業務改善にはならない」(40代男性)、「新しい業務システムが複雑で、それに割く時間が増えた」(30代男性)、「報告書の簡潔化を図ったが、新しい書類などが増え、逆に手間が増えた!」(30代男性)などなど。

その他、「新しくチャットシステムを作っても、利用されてない」(20代女性)、「スケジュール管理ツールを導入したが、入力に時間がかかり、メリットが感じられない」(30代男性)などツール至上主義? の弊害も。

また「PCのログでサービス残業の発生を監視するシステムを導入したが、シャットダウンすれば幾らでも残業できる」(50代男性)、「Salesforceを導入したが既存システムとの相互やり取りに手間がかかる」(50代男性)、「Skypeやワンドライブを導入したが、シンクライアント(ユーザー端末)を配備しないから意味がない」(50代男性)なども。
テレワークが活用されない

テレワーク勤務が承認されているが活用されていない」(40代男性)、「勤務体系を柔軟に変えたが、仕事量が多くそれどころでない」(30代男性)など、せっかくの制度が企業風土により生かせない残念ケース多数。「男性育休を推奨しながら、結局取れない」(40代男性)などは、言い訳をせずに当事者が実行し、後進に手本を示してほしいところ。

その他、「テレワークで通勤時間が減ったが、仕事効率が上がったかどうかは疑問」(40代男性)という、通勤ラッシュ軽減&満員電車からの解放という意味では良いが、そこから先が重要ですが……。
○効果よりも混乱ばかり

「時間外労働をなくせというだけで業務量が減らず、結局サービス残業」(30代男性)、「出退勤時間管理を導入したが、実際の時間との乖離があり機能しない」(50代男性)、「人間相手の商売では時間で区切っても相手の信頼を損なうだけ」(60代男性)、「休日出勤制限で、しわ寄せが平日にきた」(40代男性)といった声多数。

働き方改革が、いつのまにか「残業抑制だけ」になっているのが問題でしょう。

また混乱の原因は、現場を知らない管理部門にも責任があるのでしょうか。「現場を理解せずに、ポーズだけの改革をやるから」(60代男性)、「変わったのは最初だけで、今はもう改善前に戻りました」(30代男性)という残念な結果になるようです。
○なぜそうなる? トホホなケース

「有給取得のため、『人員の外部委託』をするようになったが、人が毎回違うため、その都度研修をしなければならず本末転倒状態」(50代男性)という意見には、完全に同意。コミュニケーションコストという言葉がある通り、人に教えるより自分でやった方が早いんですよね。だからこそ変えたい、変わってほしいんですが!

今回のアンケートにより、「働き方改革」という言葉だけが先行して実体が伴っていない現実が浮き彫りになりました。結局な~んにも変わらず誰も幸せにならないニッポン……大丈夫!?
(木村悦子)

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