韓国は12日、貿易管理上の優遇対象国いわゆる「ホワイト国」から日本を除外すると発表した。これは、日本の輸出管理強化に対する対抗措置と言われているが、中国メディアの今日頭条は12日、「日本にはなぜ韓国に牙をむく力があるのか」論じる記事を掲載した。

 日本が7月に輸出規制を強化したのは、スマートフォンやテレビなどの画面に使う「フッ化ポリイミド」、半導体基板に塗る感光材の「レジスト」、半導体洗浄に使う「フッ化水素」の3品目だ。日本がこのわずか3品目で韓国経済を窮地に追い込んだことは、韓国のみならず中国をも驚かせた。

 記事は、日本は半導体材料において世界全体に占める生産シェアが非常に高いと指摘。世界最大の輸出国であり、日本のフッ化水素は「中国でいうレアアースのようなもの」とその強さを強調している。だからこそ、「韓国に牙をむく実力」があったと言えるだろう。記事は、「韓国は先進国のように見えたものの、結局は日本の一撃に耐えることもできない」と伝えている。

 韓国は、日本を逆に「ホワイト国」から除外するという強気の姿勢を見せているが、韓国には日本に「反撃する力」はあるのだろうか。記事は、韓国にはすでに制裁に耐えるだけの力はなく、このうえ日本がさらに自動車や特殊機械でも圧力を加えるようなことがあれば、「韓国経済はきっと未曽有(みぞう)の重症になる」と、韓国の置かれた状況の厳しさを指摘している。

 今後の展開について、記事は「文政権が日本への態度を軟化させなければ、日本の制裁は止まないかもしれない」と推測している。日本には、半導体材料という切り札があったためにこれだけ強く出ることができたと言えるだろう。韓国は、日本を「ホワイト国」から外したものの、その効果性については専門家からも疑問の声が出ている。今のところ、韓国には有効な反撃の手立てがないというのが現実ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

これぞ日本の「牙」、日本にとっての半導体材料は「我が国でいうレアアースのようなもの」=中国メディア