日本マイクロソフト8月6日、来年1月14日に延長サポート終了(EOS)を控える「Windows Server 20082008 R2」の移行状況を発表した。今年6月現在の稼働台数は約32万台で、EOSタイミングでは約10万台まで減少する見込みだという。昨年8月に発表したEOS時点でのWindows Server 2008機の予測稼働台数は32万台強、今年1月に発表した予測値は17万台強であったことから、「顧客ごとの課題に合わせてマイグレーションを適切に支援するために『マイクロソフトサーバー移行支援センター』を戦略パートナー57社と連携して設立するなど、実行してきたさまざまな移行支援施策が功を奏して結果が出ている」と、浅野智・業務執行役員クラウドエンタープライズビジネス本部本部長)は手応えを語った。

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 一方で、それでもまだ海外市場に比べると日本におけるEOS時点でのWindows Server 2008機の予測稼働台数は突出して多い状況だという。浅野業務執行役員は「日本ではハードウェアWindows Server 2008バンドルして、アップグレード権がない状態で売られたものが多い」と事情を説明しつつも、一層の移行促進策を打っていく必要性があることを強調した。

 従来の移行支援策としては、マイクロソフトサーバー移行支援センター設立と合わせて、Windows Server 2008環境をAzureにリフト&シフトする場合に限り、延長セキュリティ更新プログラムを3年間無償で提供する方針を示し、Azureへの動線を強化。他社クラウドよりも低コストWindows Server 2008環境のクラウドマイグレーションを実現できる制度などを提示している(関連記事12面)。その結果、移行先として「“クラウド志向”と“Azure指名”の傾向が強まり、2018年3月の調査ではクラウドを移行先に選ぶユーザーは7.2%だったのが、今年6月の調査では26.9%に増加している」(浅野業務執行役員)という。

 ただし、それでも7割のユーザーはオンプレミスにとどまる意向を示しているのが実情とも言える。

 佐藤壮一・クラウドエンタープライズ本部プロダクトマネージャーは、「DXでビジネスにおける競争力を高めるにはクラウドをうまく使うことが不可欠。しかし日本でなかなかクラウドへの移行が進まない最も大きな要因は、セキュリティの不安が払しょくされていないこと。クラウドのさらなる普及には、物理隔離やネットワーク隔離前提のセキュリティではなく、ID管理やデバイス管理、ログ収集/監査を前提としたゼロトラスト型のセキュリティモデルが必要」だと指摘。「Azure Active Directory」とともにゼロトラスト型セキュリティを実現する新サービスとして、SIEMの「Azure Sentinel」を19年下半期中にリリースすることを明らかにした。(本多和幸)

(左から)浅野 智 業務執行役員、佐藤壮一 プロダクトマネージャー