8月10日にエンパイア・ステート・ビル並みの大きさの小惑星「2006 QQ23」が地球をかすめ飛んでいったばかりだというのに、またもヤバいやつが接近しているそうだ。
その小惑星は「2019 OU1」。約170メートルとやはり超高層ビル並みの大きさを持ち、秒速13キロという猛スピードで地球に接近している。
最接近するのは8月28日(米時間)のことで、地球から0.00687天文単位、すなわちおよそ100万キロのところを通過すると予測されている。
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Asteroid (2019 OU1) Closest Approach on August 28 | The Great Pyramid of Giza Sized Object
すぐそこにある危機――地球近傍天体
地球近傍天体(NEO)と呼ばれる宇宙の岩石の中でも「潜在的に危険」とされるのは、NASAの定義によれば、地球から0.05AU(約750キロ)以内まで接近する直径140メートル以上のものだ。
planetary.orgによる2018年の報告書によれば、現在NEOは1万8000個以上が発見されているという。
最近アメリカで行われた調査によれば、アメリカ人は月や火星への有人飛行を進めるよりは、潜在的に危険なNEOから地球を守るための宇宙プロジェクトに力を入れて欲しいと考えているようだ。
NASAの地球防衛対策
当然、NASAもこうしたNEOの衝突から地球を守る準備を進めており、2016年、地球近傍天体を検出・追跡する予備プログラムを正式なものとした。
さらに昨年6月、その対策として米国が行うべき手順を詳細に解説した20ページにおよぶ計画を発表。
当時、NASAの惑星防衛官リンドレー・ジョンソン氏は、アメリカにはそのための「意味のある科学・技術・運用能力がある」が、新しい計画を実行することで、「国の備えを大きく増強させ、国際的パートナーとの協力も促されるので、衝突の恐れがある小惑星が発見された場合の効果的な対応が可能になる」と述べている。
小惑星を撃墜せよ
同計画では、地球近傍天体の検出・追跡・調査といったこと以外にも、その進路をそらすための技術開発、国際的なパートナーシップの促進、NEO衝突時の危機対応・行動手順も定めている。
たとえば4月、NASAは「二重小惑星軌道偏向実験(Double Asteroid Redirection Test/DART)」の一環として、実業家イーロン・マスク氏のスペースX社と6900万ドル(約73億円)の契約を締結した。
同ミッションの目的は、小惑星の軌道偏向を試みることだ。ファルコン9で二重小惑星ディディモスへ向けて宇宙機DARTを発射。最終的にそれをディディモスへ衝突させ、軌道が変化するかどうかを確認する。
The Double Asteroid Redirection Test (DART): Hitting an Asteroid Head On
SF映画ではない、現実がそこに
同月、NASAの管理者ジム・ブライデンスタイン氏は、小惑星の衝突は軽視していいものではなく、おそらく地球にとって最大の脅威でると発言している。
ハリウッド映画どころではないのだということを理解してもらわねばなりません。とどのつまり、現時点で判明している唯一の生命が住める惑星を――この地球を守るためなのです。
References:Asteroid 2019 OU1 to pass by Earth on this date: Details | Tech News/ written by hiroching / edited by parumo
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