以前はツアーで訪れる人が多かった訪日中国人だが、最近では個人旅行を計画する人が増え、いろいろな旅の形を楽しむようになっているようだ。中国メディアの今日頭条は14日、夏休みを利用して日本旅行を楽しんだという中国人の家族を紹介する記事を掲載した。宿泊先のホテルで自転車レンタルし、「何もない田舎」でのサイクリングを楽しんだようだ。

 琵琶湖近くのホテルに宿泊したという中国人筆者たち。ホテルの周りは特に何もない場所だったようだが、筆者ら一行にとってはむしろ「何もない」のが楽しかったようだ。翌日には、レンタサイクルを利用して少し離れたスーパーに行き、その途中で、日本の田舎の美しい景色や街並み、琵琶湖沿いの小路を楽しみながら、ただ「スーパーに行って帰ってきた」だけの1日がなによりも楽しく、忘れがたい記憶になったと振り返っている。

 筆者にとって、旅行の最大の醍醐味は有名な観光地に行くことではなく、「どのような景色を見るか」にあるのだという。その点、今回の旅行は満点だったのだろう。写真も掲載しているが、青い空と白い雲、緑の田んぼにどこまでも続く田舎の道路を自転車で走る筆者らの様子は確かに楽しそうだ。筆者の娘は、「アニメで見た光景が目の前に広がっている」と感動していたと伝えているが、まさにそうだ。実際、アニメの制作会社がスケッチに訪れる場所だそうで、日本の美しい田舎を見たい人にはうってつけの旅行先だろう。

 この記事に対して、称賛のコメントが多く寄せられており、道路が整備されてごみ1つなく、「中国の田舎と全然違う」と感嘆する人や、「宮崎アニメの描写は嘘ではなかった」と美しい光景に感動する人が多く、「日本に一度は行ってみたい」と感じさせたようだ。

 日本政府は、訪日観光客の目標を年間4000万人と設定している。何もない田舎の景色ですら訪日中国人に感動を与えるならば、日本には発掘できる観光資源がまだまだ眠っているといえるだろう。このような田舎の良さを発信する中国人が増えることで、訪日中国人はますます増えていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

青い空と白い雲、緑の田んぼ・・・「これが日本の田舎なのか」と感動=中国メディア