フィオレンティーナが獲得に動くか MLSで今季19試合16得点

 米メジャーリーグサッカーMLS)のロサンゼルスギャラクシーに所属する元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチは、ヨーロッパへの復帰が囁かれている。イタリア出身の米国人がオーナーとなったばかりのフィオレンティーナは、イブラヒモビッチの獲得を狙っているという。これを受け、同じイタリアユベントスのGMを務めていたルチアーノ・モッジ氏は、フィオレンティーナの地元メディア「フィレンツェビオラ」の取材に応じ、イブラヒモビッチの獲得について“助言”。「役に立たないかもしれないが、それ以上のものがある」と、37歳になったトッププレーヤーの価値を語っている。

 これまでに多くのクラブを渡り歩いたイブラヒモビッチは、ユベントスインテルACミランの名門3クラブのストライカーとしてセリエAの舞台で輝いた時期もあった。2018年3月にはアメリカへ渡り、LAギャラクシーに入団。MLSに移籍して2年目となる今季は、ここまで 19試合に出場して16ゴールを挙げ、得点ランキングで3位につける活躍を見せている。

 クラブとしてトッププレーヤーの獲得を望むフィオレンティーナは、MLSでも高パフォーマンスを続けるイブラヒモビッチセリエAの舞台に引き戻そうと計画しているという。地元メディアの「フィレンツェビオラ」がイブラヒモビッチの移籍についてモッジ氏に取材したところ、想像以上の効果があることを説明した。

「役に立たないかもしれないが、それ以上のものがある。イブラヒモビッチは生物学上、クリスティアーノ・ロナウドのように年齢が高くても最高の肉体を作り上げられる体の持ち主だ。彼はどこにいても勝利している。アメリカでも、だ。セリエAはそれほど簡単なリーグではないが、どこにいてもゴールを決めなければならない」

メンタル面のプラス効果も語る一方、“懸念点”はやはり…

 イブラヒモビッチの肉体的な凄さを称賛したモッジ氏は、続けて彼がチームにもたらす効果について言及している。

「彼がフィオレンティーナに来ることは若い選手たちにとって、とても素晴らしいことになるだろう。彼らはコーチですら教えられないことを彼から学ぶことができる」

 一流を知るベテラン選手が入団することで、チーム内の若手選手に大きな影響を与えることができると語ったモッジ氏だが、かつての敏腕GMらしく鋭く厳しい分析も欠かさなかった。「彼はもはや以前のような選手ではなくなっている」とまとめたモッジ氏は、イブラヒモビッチを獲得するならば、数字以外の効果を期待すべきことを忠告した。(Football ZONE web編集部)

セリエAへの復帰が噂されるロサンゼルス・ギャラクシーFWイブラヒモビッチ【写真:Getty Images】