日本の商品パッケージは開封されたことが分かるように工夫されたものが多いが、海外では簡易的なパッケージが時々見られる。このほどアメリカで、中身がすり替えられた粉ミルクを母親が知らずに我が子に与えたところ、体調を崩してしまったという一報が届いた。『WCNC.com』『New York Post』などが伝えている。

アリゾナ州に住むマデリーン・ロキさん(Madeline Roque)は、米大手スーパーマーケットウォルマート」で購入した乳児用粉ミルクを生後9か月の娘のアデリーヌちゃん(Adeline)に与えたところ、嘔吐して激しく泣き、げっぷを繰り返すなどの症状が見られた。

これまでも同じ粉ミルクを3本も与えていたが、マデリーンさんは「娘の様子が違うのは乳歯が生え始めているせいで気難しいだけだ」と思っていたようだ。しかし4本目で明らかに何かがおかしいと気づいたマデリーンさんは、購入した粉ミルクのパッケージを開けて中身を確認した。

すると僅かながら色と手触りが違い、粉ミルクではない別の物だということに気付いた。哺乳瓶をテーブルに置いてよく見ると、粉ミルクとお湯が分離して完全に溶けていない状態だった。また嗅いでみると、小麦粉の臭いがしたという。

マデリーンさんはその時、もしアデリーヌちゃんが小麦アレルギーだったらと思うと凍り付いたそうだ。そして哺乳瓶の中身を台所のシンクに捨てたところ沈殿しドロッとした小麦粉を見て、それがアドレーヌちゃんの胃の中にあると思うといてもたってもいられなかった。幸いにもアデリーヌちゃんは特に大きく体調を崩すこともなく、数日後には元気な様子だったそうだ。

アリゾナ州の警察では、マデリーンさんの件も含めて小麦粉などを混ぜたものにすり替えられた乳児用粉ミルクを購入したという被害を調査しているとのことだ。

後日、マデリーンさんは今回の件をウォルマートに報告したところ「返品のあった粉ミルクを再販売することは店のポリシーに反している」と返事があり、商品の中身がすり替えられたものは商品棚に陳列することはないとの回答だった。しかし事態を重く見たウォルマートは、調査をする予定とも明かしている。

なお『WCNC.com』によると、先月にアリゾナ州のある夫婦が粉ミルクを盗んで販売し約50万ドル(約5300万円)もの利益を得ていたとして逮捕されており、さらに2017年にも同州の女がウォルマートに中身をすり替えた粉ミルクを返品しに来て逮捕されたという。

海外では粉ミルクに限らず、パッケージに破損や蓋が開いてないかを確認してから購入する必要がありそうだ。

画像は『WCNC.com 2019年8月13日付「Her 9-month-old refused to take her bottle. That’s when she found out her ‘formula’ was fake.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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