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 気候変動の影響を受ける中、これ以上の環境破壊を招かないようにと少しでも環境回復を目指す私たちは、日々の生活でできることは行っていこうと様々な環境保護活動を行っている。

 私たちの出すゴミが、環境に悪影響を与えることは誰もが知っていることであり、環境保護に重要かつ身近にできる取り組みのひとつとして、ペットボトルアルミ缶のリサイクルが実施されて久しい。

 しかし果たして、ペットボトルアルミ缶のどちらがより環境に悪いのだろうか。

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プロセスに大量の天然資源を必要とするペットボトルとアルミ缶

 今回、複数のサイトがこの問題について綴っているが、ペットボトルアルミ缶の2つがどのように環境に影響を与えているかを知ることは、リサイクル活動の幅を広げることにも繋がる。そこで注目すべきなのが、両方を作成するプロセスだ。

 ペットボトルアルミ缶を製造する資源やプロセスに関しては、実はその両方が「最悪」といえるようだ。なぜならば、どちらも製造のプロセスに多くの天然資源を必要とするからだ。

それぞれの原料がどのように環境に影響しているのか

 ペットボトルは、その名称の由来にもなっているが、石油由来のポリエチレンテレフタラート(PET)と呼ばれる樹脂が原料となっていて、これは再生不可能な資源だ。

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 地域の水や土地の生態系の破壊、そして油流出の脅威を考慮すると、石油の掘削は環境にはかなり悪いものといえる。

 また、フラッキングと呼ばれる水圧破砕法は、オイルを抽出するプロセスのひとつだが、大量の水を必要とし、気候変動を促す温室効果ガスのメタンを放出。つまり、ペットボトルの生産は、全体的に見てもかなり無駄なプロセスとなるのだ。

 一方で、アルミ缶の製造に重要な原料となるのは、ボーキサイトという鉱石で、この発掘もまた、生態系を破壊し、大気汚染や水質汚染を引き起こすだけでなく、鉱山労働者や地域住民に長期的な呼吸器の問題を含む健康被害をもたらす可能性があるとされている。

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 米国では、アーカンソー州、ジョージア州、アラバマ州の鉱山に少量のボーキサイト鉱石があるが、他国の環境への影響を考慮しながら、アルミニウムのニーズを外部委託しているという。

ペットボトルとアルミ缶のリサイクル率を比較

 では、各容器のリサイクル率はどうなのかというと、アルミ缶の方が優勢だ。

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 ペットボトルは非常に薄い素材で作られているために、すぐに劣化する傾向にある。そのためリサイクルしても、再び新たなペットボトルを作ることは不可能となり、繊維にダウンサイクルされ、カーペットや衣類、寝袋などのアイテムに使用される。

 加えて、ペットボトルリサイクル率は極めて低い。アメリカサイト『Recycling Today』によると、2017年の全米におけるペットボトルリサイクル率はわずか29.3%だったそうだ。

 一方、アルミ缶はその特性を失うことなく、再び簡単に缶にリサイクルできるため、リサイクル施設の観点から見てはるかに価値があると考えられている。

 アルミニウム協会によると、これまで製造されたアルミニウムの約75%が今日まで使用されているという。また、アルミ缶のリサイクル率はペットボトルよりも高く、2016年で約50%だったことが報告されている。

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大切なのは、消費者のリサイクル意識を高めること


 結果としていえば、ペットボトルアルミ缶の両方が環境には良くない。

 しかし、どちらがより環境に悪いかとなると、何度も再利用でき、無限にリサイクルすることが可能なアルミ缶と比べても、同じものに再生ができないペットボトルといえるだろう。

 とはいえ、これはあくまでも消費者がアルミ缶をリサイクルし、メーカー側がこの材料を再利用することが条件である。

 大切なことは、環境保護のためにも、私たちは新しいアルミ缶の生産に依存すべきではないという意識を持ちながら、ペットボトルアルミ缶の両方のリサイクルに力を入れることではないだろうか。

References:Aluminum Cans vs. Plastic Bottles: Which Is Worse for the Environment? | Mental Flossなど / written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52278137.html
 

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