南アフリカで車が被害に遭う事故・事件といえば交通事故、カージャック、車上荒らし、洪水などがあるが、今後はネズミによる被害も念頭に置いた方がよさそうだ。このたび高級車ポルシェが車の内部に入り込んだネズミに占領され故障、その修理代が100万円を超えたという。『TimesLIVE』など複数のメディアが伝えた。

南アフリカのクワズール・ナタール州マウントエッジコム(Mount Edgecombe)という高級ゴルフエステートに住むマイケル・マエソさん(Micheal Maeso)は、愛車のポルシェカレラ4SカブリオレPorsche Carrera 4S Cabriolet)に乗り込んだ。1千万円以上はするこのポルシェは、定期検査から戻ってきてまだ3週間しか経っていない。最高のドライブを期待していたマエソさんだったが、油圧計が作動していないことに気付いた。

点検を行ったディーラーで再度確認してもらったところ、点検したはずの車に破損が見られ、さらにはネズミの死骸が発見された。巣をつくるためにワイヤーをかみちぎったり、食べ物をエンジン内部に隠したり、好き勝手に高級車に棲んでいたと見られるネズミ。マエソさんは「このエリアはかつてサトウキビ畑だったので、ネズミの被害はよく起こること」と言いながらも、ネズミが車の内部に巣くっていたという事実に「恐ろしかった」と話している。

さらに恐ろしかったのは車の修理代で、15万4千ランド(約110万円)に上ったという。幸いにも今回の件は、保険契約上の「ペット以外の動物による破損」にあたるため、保険でカバーすることができた。

ただ、すべての保険がネズミによる被害をカバーしてくれるわけではないようだ。ある女性は昨年8月にネズミが原因で車を失った。この女性は休暇で家を空けるため、車をガレージに入れて出かけたところ「ネズミのパーティタイム」が始まったという。休暇から戻ってきた女性が車に乗り込むと、冷却水レベルの警告灯が点灯、契約しているディーラーに点検してもらうと、エンジンのヘッドガスケットが壊れていた。もちろんネズミたちの仕業である。保険会社が出した修理費の見積もりが車の市場価値よりもはるかに高額であったため、女性は廃車を余儀なくされた。

ポルシェセンター南アフリカクリスト・クルーガーさん(Christo Kruger)は「ネズミは子供を育てるための快適な場所として車の遮音材を好みます。ネズミはゴム製ホースも好んでかじるので、エンジン冷却水の配管が破損される可能性が高いのです。これに気づかないまま運転していると、エンジンの故障という甚大な被害をこうむることになります」とコメントしている。

また、ネズミ対策としては「ネズミはジメジメした場所を好むので、ガレージを常に綺麗にしてネズミを寄せつけないこと。ネズミ捕りを置くことも車がダメージを受けるリスクを減らすことに繋がります」とし、「現在の車の電気系統は極めて精巧かつ複雑なつくりになっています。配線等を交換するとなると修理費は非常に高額になるので予防することが一番です」とアドバイスをした。

画像は『TimesLIVE 2019年8月13日付「Rat causes R154,000 damage to Porsche」(Image: Marino Performance Motors)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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