スーパーのレジ打ちでの経験を描いた漫画がSNS上で話題となっています。レジでは時々、高齢者など支払いに時間のかかる客に遭遇するという女性。しかし、中には若い人が会計に時間を要するケースもあり…という内容で「いろいろなお客様がいますね」「分かります」「それは使いにくい」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

待っている時間がシュール過ぎて…

 この漫画を描いたのは、スーパーでパートとして働く、あとみ(ペンネーム)さんです。毎日パート勤務をしながら、インスタグラムブログ「きらきらレジ日記」で仕事中のエピソードを漫画にして発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

あとみさん「小さい頃から絵を描くのは好きでしたが、なぜか、ある日突然、自分のこれまでのパートの思い出をつづりたいと思い立ち、4カ月前から描き始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

あとみさん「パート先の日々の人間模様、レジあるあるなどを、ほぼ毎日描いています。漫画では描いていませんが、実際は遠く離れた所にいるお連れ様に小銭をもらいにいってしまわれたので、待っている時間がとてもシュールでした…」

Q.スーパーのレジ歴は何年になるのでしょうか。

あとみさん「15年以上です。年数だけはベテランです」

Q.この5円玉は、実際に使用されたのでしょうか。

あとみさん「使用しておりません。お客様が笑って引っ込められました。お守りのような物だそうです」

Q.仕事のエピソードを漫画にすることで、どのようなメリットがありますか。

あとみさん「元々楽しいお仕事なのですが、日々の何気ない出来事を漫画にすることで、ますます仕事が楽しくなりました。お客様や同僚については、主に過去の思い出を描いていますが、私自身のドジ話は最近のこともバンバン描いています。

ミスしても漫画にしようと思えるので、ヘコむことなく楽しんでいます。そして、実際は漫画ほどの笑顔は出ていないと気付き、最近は努めて良い接客を心がけるようになりました。毎日共感のコメントを頂いて自分に自信が持てるようになり、いつもハッピーです。漫画を描くようになって、良いことばかりです」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

あとみさん「あるあるです! 共感します! 頑張って!という、優しく温かいコメントが多く、とてもありがたく思っています。あ、漢字が『調度』ではなくて『丁度』ですよと教えていただき恥ずかしいです(笑)。

この作品に限りませんが、お客様の立場の方から『漫画を読むようになってから、レジの人にありがとうと言うようになりました』、同業者の方からは『今までは嫌なお客様にあたるとオイオイと思っていたことも、漫画の場面と同じだ、キタキタと思い、ニヤニヤと楽しめるようになりました』などのコメントを頂き、うれしく思っています」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

あとみさん「ひたすら、このパート物語を描き続けていきたいです。子育ても終わり、残りの人生は漫画に使おうと思っています。クスリと笑えて、心が和んで、ちょっぴり毒も入れ込みつつ、スカッとするような漫画を描きたいです。

今は4コマ漫画を描いていますが、似顔絵コマ割りをした長編漫画なども描いてみたい、絵を描くことを仕事にしたいと漠然と思っています。もちろん、パートは辞めません!」

オトナンサー編集部

スーパーのレジ打ちでの経験を描いた漫画のカット=あとみ(yumekomanga)さん提供