日本は近年、アフリカ支援にかなりの力を入れている。28日からは、横浜で第7回アフリカ開発会議が開催されることになっているが、前回の会議では、日本は2016年から2018年までの間にODAとして総額300億ドル規模の投資を行うことを表明したほどだ。中国メディアの今日頭条は15日、日本は「アフリカ争奪戦」の野望を持っていると主張する記事を掲載した。

 記事はまず、日本はアフリカの援助にかなりのエネルギーと資金をかけてきたが、今のところ見える成果はないと指摘。日本がODAを行ってきたことを知るアフリカ人は少なく、むしろ、中国の方が感謝されていると主張している。しかし、それでもアフリカ開発に力を入れるのは「アフリカ争奪戦」の野望があるためと論じている。

 では、日本はアフリカにどんな見返りを期待しているのだろうか。記事は3つの理由が考えられるとしている。1つ目は、「市場と票の獲得」だ。より多くの日本企業がアフリカ市場に進出し、資源を獲得しやすくすることのほか、アフリカ諸国の票を獲得して国連安全保障理事国の常任理事国入りを目ざす野望もあると主張している。

 2つ目は、「米国のインド太平洋戦略に合わせる」こと。これは、米国にアフリカを援助する余裕がないため、日本が米国に代わって援助している側面があると記事は分析。高齢化社会が進む日本は閉鎖的になっており、国に活力を与えためにもインド太平洋戦略に合わせる必要があると論じた。最後の3つ目は、「大国と渡り合えるカード」を求めているというものだが、日本には勝算がないだろうとしている。

 アフリカ進出に積極的な中国は、これまで日本の対アフリカ援助に強い警戒感を示してきた。中国はこれまで、自身が日本からODAを受けながらアフリカを援助するという一見矛盾した行動をしてきたが、ますます強くなる日本の存在感に危機感を感じているのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

アフリカ争奪戦の野望を持つ日本、中国は日本の動きに強い警戒感=中国メディア