阿里巴巴集団(アリババグループ)は8月15日、2019年4-6月期の決算を発表した。売上高は前年比42%増の1149億2400万元(1兆8387億8400万円)だった。クラウドコンピューティング事業が大きく伸びたほか、インターネット通販を中心とした主力のコアコマース事業も成長を続けた。

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 クラウドコンピューティング事業の売上高は、前年比66%増の77億8700万元と大きく伸長した。SaaSアプリケーション構築用の「Alibaba Cloud SaaS Accelerator」を開始し、パートナーエコシステムの構築に注力したことなどが売上高の拡大を後押しした。4-6月期には、セキュリティ人工知能(AI)関連などで300を超える製品や機能の提供を始めた。全体の売上高に占める割合は、18年の6%から7%に上昇した。

 一方、コアコマース事業の売上高は、前年比44%増の995億4400万元となり、全体の売上高の87%となった。特に割合が大きい中国市場は依然として成長しており、通販プラットフォーム「淘宝(タオバオ)」などの月間モバイルアクティブユーザー数は6月時点で7億5500万人に達し、19年3月時点から3400万人増加した。

 アリババグループの張勇(ダニエル・チャン)CEOは、4-6月期を「優れたユーザーエクスペリエンスを実証できた素晴らしい四半期になった」と総括し、「引き続き顧客基盤を拡大し、業務効率を高めながら成長を継続させる。コアコマースビジネスからの強力なキャッシュフローによるテクノロジーへの投資を通して、世界中の数百万の企業にデジタル変革をもたらしたい」とした。

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