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昨年発見 来年1月のオークションへ

おそらく最も有名なムービーカーであるブリット・マスタングが、史上初めてオークションに出品される。スティーブ・マックイーンサンフランシスコを駆け回ったそのマスタングGTだ。さらに驚くことに、最低落札価格は設定されておらず、誰にでも落札のチャンスがあるのだ。

このハイランド・グリーンの1968年フォード・マスタングGTファストバックは長く複雑な歴史を持つ。ブリットの撮影において、2台のマスタングが使用された。マックイーンが運転した「ヒーロー」車と、スタントに使われた「ジャンプ」車だ。

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マスタング・ブリット

この個体はヒーロー車であり、最も有名なカーチェイスシーンのひとつであるサンフランシスコを舞台とした追跡劇に使われている。両車ともにその撮影後は行方がわからなくなっていたが、ジャンプカーは2017年にメキシコで、そしてヒーローカーも2018年1月に発見された。

今まではどこにいたのだろうか。最初にはハリウッドのスタジオ幹部に売却され、その後ニューヨークの探偵の手に移ったようだ。それから数年経った1974年には、ニュージャージーの保険会社幹部であるロバート・キーナンが6000ドルで買い取っている。

軽度のレストア 撮影の傷などそのまま

キーナンおよびその家族が数年にわたり日常使用したことから、走行距離は4万8000km程度にまでのびている。その間にマックイーン本人から2度のオファーがあったものの、断っているようだ。

しかし1980年にはメカニカル的な問題が発生したことからガレージにしまいこまれ、40年近くが経過したと見られている。

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キーナンが2014年に死去したのち、息子のシーンがこのクルマを相続し、レストアを試みた。そしてこの映画の50周年を記念して昨年世界に向けて公開したのだ。

幸いにもそのレストアは軽度なもので、オリジナルのコンディションを維持している。映画撮影によってできた傷や凹みもそのままだ。

このブリット・マスタングはワールドツアーを開始し、デトロイトショーやアメリアコンクール、それにグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードなどでも展示されている。

各地で展示 キシミー・オークションへ

シーンは「多くの依頼を受け」たことから、再び市場に出す良い時期だと判断したようだ。

インスタグラム上の投稿において、「ブリットは45年にわたってわれわれ家族の一員であり、とても大事に扱われてきました。今こそが新たなオーナーの手に移る時期だと考えます。わたしはこのクルマに対してできることをし尽くし、父の話とともにこのクルマを世界と共有したいと考えています」と述べている。

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このクルマは8月14日にメーカムのモントレー・オークションで公開された。同社の創業者であるダナ・メーカムは「史上最も人気あるクルマのひとつ」と評している。今後は米国内各地を回ったあと、2020年1月2日から11日にかけて開催されるキシミー・オークションに出品される。

スティーブ・マックイーンが劇中で使用したクルマがもう一台オークションにかけられることが決定している。「トーマス・クラウン・アフェアー」に登場したメイヤーズ・マンクスのビーチバギーがボンハムズのアメリアオークションに出品される予定だ。


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