カリフォルニア州で開催されたモントレー・カー・ウィークに、全身にアートが施されたランボルギーニ・アヴェンタドールが現れた。手掛けたのは、弱冠19歳のストリートアート界のホープイタリアンスーパーカーと、権威主義とは無縁の若手アーティストによるペインティング。ある意味これは、筋金入りの痛(イタ)車と呼べるかも知れない。

 このアートカーは「アヴェンタドール S by スカイラー・グレイ」と名付けられた。

 手掛けたのは、弱冠19歳でありながら「ストリートアートのプリンス」と呼ばれるスカイラー・グレイだ。その図像的でポップなスタイルかは、アンディー・ウォーホルキース・へリング、ジャン=ミシェルバスキアなどのアーティストと並び称され、米フォーブス誌の2017年「30 under 30(30歳未満の30人)」では、世界で最も影響力のあるアーティストの一人に名を連ねている。

 アウトモビリ・ランボルギーニChief Marketing & Communication Officerのカティア・バッシは、次ようにコメントしている。

ランボルギーニにとってアートの世界は身近なものであるからこそ、新たなクリエイティブとして、もともとひとつの芸術作品である『ランボルギーニ』をスカイラー・グレイに委ね、独自のクリエイティビティにて自由に表現してもらいました。このプロジェクトはランボルギーニがサンタアガタ・ボロネーゼに新設したペイントショップに関連して実施されたものです。ペイントショップはテクノロジーとアートがクロスする場であり、ランボルギーニスペシャリストたちが究極の美を追求し、お客様の夢を叶える場所なのです」

 痛車とイタ車を掛けたお粗末なタイトルでスミマセン……。しかし、アニメ調のイラストで覆われた、いわゆる「痛車」だって、権威や伝統にとらわれない自由なアートだと言えなくもない。

 そういう意味では、19歳の天才アーティストが手掛けたこのアヴェンタドールとも、スピリットの部分では共通するものがある。

 ちなみにこの「アヴェンタドール S by スカイラー・グレイ」は、すでにアートコレクターによって購入されているという。