ペンシルベニア州在住の20代の妻が夫と共謀して妊娠したと嘘をつき、挙句の果てには「赤ちゃんが死んだ」と葬式代などを募る寄付金サイトを立ち上げていたことが分かり、今月中旬に詐欺罪などで逮捕された。大切な家族や友人らを長期にわたって騙し、子供へのプレゼントやお金を集めていた夫婦に非難の声が殺到している。

ペンシルベニア州サマセット郡在住のジェフェリー(27)とケイシー・ラング(23)夫妻は7月、SNSに息子の死亡記事を投稿した。その内容は次のようなものだった。

「息子イーストン・ワルト・ラングは、ジョンズタウンの病院で7月3日午前3時11分に体重約3200グラム、身長43センチで誕生しました。しかしたった5時間だけ生きると午前8時20分、天国に行ってしまいました…。新生児呼吸窮迫症候群でした。イーストンが亡くなる前、ママとパパは手を握り、ハグとキスをし、たくさんの『アイ・ラブ・ユー』の言葉をかけました。」

そして息子の死から4日後、夫婦は寄付金サイト『GoFundMe』を立ち上げ、イーストン君の病院代、植樹、お葬式の費用などの寄付を募り始めた。そこには帽子をかぶり、ブランケットに包まれて眠るイーストン君の写真がアップされていた。

ケイシーのベストフレンドだったシンシア・ディラシオさんは7月初め、ケイシーから連絡を受け赤ちゃんが突然死したことを聞かされたが、話がどうにも腑に落ちずある行動を起こした。シンシアさんはケイシーの妊娠について次のように語っている。

「ケイシーが以前流産したことがあると聞いていたので、今年1月頃に妊娠したって聞いた時はとても喜んだの。でもケイシーのお腹は大きかったけど、妊娠しているような身体の変化はほとんど見られなくておかしいなとは思っていたのよ。」

「5月に、私が中心になってケイシーのために‟ベビーシャワー”を開いたのよ。パーティはケイシーの親戚や友達が大勢彼女の自宅に集まって、盛大に行われたわ。もちろん、ケイシーが希望を出していたプレセントを持ってね。でもその後2か月間は、ケイシーは具合が悪くて寝込んでいると言って私たちの前に姿を見せることはなかったわ。」

「そして7月に入って突然、ケイシーから電話があって息子が死んだって言われたの。『GoFundMe』には『息子は肺に水が溜まった状態で誕生し、呼吸障害で死亡した』と書かれていたのに、ケイシーは『あの子は私たちの腕の中で安らかに亡くなった』とかどうにも辻褄が合わないことを言ってきてね。医師が呼吸もできず危険な状態の息子を夫婦のもとに返すはずがないでしょう。赤ちゃんはすぐ火葬したってケイシーが言うから、火葬場に電話をしたのよ。そうしたらそんな子の記録は残っていないことがわかって、警察に知らせたの。お金が目当てだったのかわからないけど、友人や家族をこんな形で傷つけるなんて、みんな辟易しているわ。」

その後、警察は夫婦の自宅を捜索し、『GoFundMe』のページに使われた「リボーン・ドール(reborn doll)」という精巧に作られた新生児の人形を押収した。また息子の出生記録や死亡届、病院や火葬場などの記録も一切残っていないことが判明し、夫婦は詐欺罪で逮捕、起訴されている。また『GoFundMe』は、15人から寄付された約58,000円(450ポンド)を全て返却することを約束した。

このニュースを知った人からは「寄付金サイトは禁止すべき」「いや、本当にお金が必要な人が寄付金を集めるのは理解できる」「長期にわたってよく友人や家族を騙せるね」「夫婦で人を騙すなんてありえない」「手が込んでるよね。あの人形だって結構高いんだよ」「これで友達をなくしたね」「きちんと処罰を受けるべき」などといったコメントがあがっている。

画像は『Metro 2019年8月16日付「‘Fraudster couple used reborn doll to fake pregnancy and baby’s death for cash’」(Pictures: Action News 4)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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