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Image by hekakoskinen/iStock

 カラパイアでも何度かお伝えしているが、ロイコクロリディウムという寄生虫にとりつかれたカタツムリは悲惨な末路をたどる。

 それは触覚部分(いわゆる目)に寄生すると、運動ニューロンをハッキング。もはやカタツムリの体は自分の意思どおりには動かず、ゾンビ化してしまうのだ。

 この映像は台湾の彰化県で地元のツーリストが撮影したもので、肥大化したカタツムリの触覚部分の内部は、ネオンサインのように光が点滅しているように見える。

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Hiker in Taiwan baffled by a bizarre translucent snail

ネットを震撼させた寄生虫、ロイコクロリディウム

 ロイコクロリディウムは、主にカタツムリを宿主として選ぶ寄生虫の1種だ。発見されたのは1835年だそうだが、ゾンビのような寄生方法が明らかになったのは2013年のことだという。

 ロイコクロリディウムカタツムリの目の部分に侵入すると、明るく脈動するようなパターンを作り出す。じつはこれ、イモムシへの擬態で、その目的は鳥の目を引きつけることだ。

 エサだと騙された鳥がカタツムリを食べてしまうと、寄生虫はしめしめとばかりに今度は鳥に寄生。その腸の中で繁殖する。

 そしてフンに混じって地上に排出されると、また新たな犠牲者が誕生し、終わらない悪夢の循環は続くのだ。

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あえて目立つ攻撃擬態


 擬態とは本来、自分の身を守るために、周囲に溶け込んで目立たなくなる行為だ。

 しかし自分が捕食者だったりすると、獲物に接近するために目立たなく擬態したり、今回のようにあえて目立って獲物をおびき寄せたりといったことをする。

 こうした擬態は「攻撃擬態」や「ペッカム型擬態」というそうだ。正体を欺いて相手に誤認させることから、動物学者はこの戦略を羊の皮を被った狼にもたとえている。

 動画をよく観察すると、カタツムリは1匹だけでなく、4匹くらいに寄生されているように見える。

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 せめて寄生されてしまったカタツムリに痛みや意識がないことを祈るばかりだ。


References:dailymail/ written by hiroching / edited by parumo
追記:(2019/8/20)本文を一部訂正して再送します。

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52278289.html
 

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