テラ・ルネッサンスが支援を行うカンボジアやウガンダなどの国では、通常兵器が不正に使用されてきました。1990年代以降、通常兵器の貿易を規制する必要性が叫ばれ、長い交渉を経て2014年に武器貿易条約(ATT)が発効しました。来週8月26日(月) から30日(金)までジュネーブで第5回締約国会議(CSP5)が開催され、テラ・ルネッサンスからは職員およびアドバイザーの2名が参加します。

◆テラ・ルネッサンスは、この会議に向けて、ATT締約国会議(CSP)プロセスにおけるあらゆる不平等の撤廃を求めます◆

CSP5に向けては、以下2点を含め、CSPプロセスでの不平等が問題視されてきました。


(1)ジェンダー不平等
●CSP5のテーマには「ジェンダー、およびジェンダーに基づく暴力」が選ばれまし た。ATTは、軍備管理・軍縮分野の条約の中で、条文に「ジェンダーに基づく暴力」との文言が記された初の条約だと言われます。しかし、CSP5に向けては、ATTに関する政策形成・実施におけるジェンダー不平等の問題も議論の焦点になっています。

●現在も軍備管理・軍縮にまつわる業界では、女性の参加や発言が阻まれています。 CSP5に向けた準備会合では、CSPプロセスにおいて各国代表団の女性比率や会議 のサイドイベント等の登壇者の女性比率などが低く、女性の実務者・NGO・研究者が参加し発言する機会が限られていることが問題視されました。


(2)「南」(途上国)の NGO に対する不平等
●ATTのCSPプロセスには、「南」の政府関係者や NGO・研究者などに渡航費を提供する公式のスポンサーシッププログラムがありました。しかし、CSP5に向けて、ATT事務国はこのプログラムから「南」の NGO・研究者を除外しました。テラ・ルネッサンスは、こうした決定の取り消しを日本政府に求めてきましたが、事態は改善されていません。

●欧米に拠点を置く国際キャンペーンが「南」の NGO・研究者に渡航費を提供することもあります。しかし、その場合には、「南」の NGO・研究者には国際キャンペーンが決めた「見解」を繰り返すことが求められ、彼らが自分たち独自の主張をすることが難しくなります。


このような不平等は、武器の貿易や使用といった人命を左右する問題についての国際的な意思決定に、一部の人々――欧米諸国・NGO・研究機関などの男性(とりわけ英語を母語とする人々)――の意見が強く反映されることを意味しかねません。また、専門性を持っている「南」の NGO・研究者がCSPプロセスに参加して自分たちの分析や見解を述べることができない状況は、ATTの普遍化や実施にも悪影響を与えかねません。

認定NPOテラ・ルネッサンスは、CSPプロセスにおけるあらゆる不平等の撤廃を求めます。CSP5では、(1)CSPプロセスの参加者や実質的な発言者・登壇者のジェンダー・バランスに関する合意がなされるべきです。また、(2)「南」の NGO・研究者を公式のスポンサーシッププログラムの対象に戻すよう合意がなされるべきです。


公式スポンサーシッププログラムの対象から「南」の NGO・研究者が除外される緊急事態を受けて、テラ・ルネッサンスは、急遽、独自に「Terra Renaissance ATT CSP5 Sponsorship Program」を設けました。そして、インド南アフリカの専門性あるNGO・研究者 2名に渡航費を提供することにしました。

私たちは、通常兵器による被害が大きい現場でATTの普遍化と実施に取り組んでいる 「南」の NGO・研究者が、自身の声をCSP5に届けることを支援します。しかし本来、 こうした支援は、CSPプロセスを通じて公式になされるべきことです。テラ・ルネッサンスは、CSP プロセスの公式スポンサーシッププログラムの制度改善を求めます。

◆「Terra Renaissance ATT CSP5 Sponsorship Program 」の概要は、以下URLをご覧ください◆
https://www.terra-r.jp/news/press-release/20190808.html



■ 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)の実現」を目的に2001年10月に京都で設立した国際協力NPOです。地雷・小型武器・子ども兵という3つの課題に対して、カンボジアでの地雷撤去支援や、ウガンダやコンゴ民主共和国での元子ども兵社会復帰支援プロジェクトなどを展開しています。同時に国内での啓発、提言活動を行うことによって、問題解決を目指しています。また東日本大震災に対する復興支援活動も行っています。
http://www.terra-r.jp

配信元企業:認定NPO法人テラ・ルネッサンス

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