横山秀夫の原作を、山崎まさよし主演、篠原哲雄監督のメガホンで映像化した映画「影踏み」が、群馬で11月8日(金)に先行公開、11月15日(金)より全国公開される。

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全編オール群馬ロケで撮影された本作。映画の公開を約3カ月後に控えた8月19日、“誕生の地”である群馬にて山崎、横山、篠原監督が山本一太群馬県知事を表敬訪問し、作品をPRした。

映画好きの山本知事はこの日のために山崎の主演作「月とキャベツ」(1996年)を約20年ぶりに見返したそうで、「『月とキャベツ』のおかげで嬬恋キャベツがたくさん売れていると思います!」と語り、当時の大ヒットを思い返していた。

篠原監督も「月とキャベツ」が長編デビュ―作ということもあり、当時から群馬への思い入れが強く、「さりげない場所が多くあって、群馬でこういう映画が作られたんだと群馬県の皆さんに思っていただけるとうれしいです」と、本作を群馬から世界へと届けたいと山本知事に協力を仰いだ。

山本知事も「映画を楽しみにしているので、ぜひ早く見たいです。県としても今後フィルムコミッションに力を入れたいと思っていて、東京から近いこの群馬県でたくさん映画を撮影してもらいたいです!」と答えるとともに、映画産業への注力をアピール。

その後、取材に応じた山崎は「(群馬県に)やっと戻ってきたような感覚でした。川や山間の景観が手つかずで、カメラにいい感じに映っていると思います。

横山さんの原作には“民と官”の隔たりや矛盾しているものが裏テーマとして描かれていると思います。単に泥棒は“悪”ではありますが、権力に対してメスを入れていくところを見てもらいたいです」と力を込めた。

また、横山は「篠原監督の解釈や山崎さんの生きざまが映像に立ち上がっていて、私が書いた『影踏み』と地続き感が強く、映像化されてうれしく思います」とコメントした。

■ 映画「影踏み」あらすじ

ノビ師(泥棒)の真壁修一(山崎)は、ある夜、侵入した稲村邸で、寝ている夫に火を放とうとする妻・葉子(中村ゆり)を目撃する。とっさに止めに入ったが、なぜか偶然、その場に居合わせた刑事に現行犯逮捕される。

2年後、出所した修一を迎えたのは、弟の啓二(北村匠海)と恋人の久子(尾野真千子)だけ。

なぜ稲村邸への侵入がバレたのか? なぜ自分だけが逮捕されたのか? そして放火殺人を謀った葉子の行方は。謎を解明するため、修一は探偵さながらの行動を開始する。

そして、事件が明らかになるにつれ、修一、啓二、久子の運命の歯車も動き出す。(ザテレビジョン

山本一太県知事(写真右)に映画「影踏み」をPRした横山秀夫、篠原哲雄、山崎まさよし(写真左から)