つぶらな瞳を持ち、小さくてモフモフなモルモット。か細い鳴き声をあげる姿はとても愛らしく、簡単に人慣れする性質を持っているため、子供たちが最初に単独で飼うペットとしては最適と思われているところもあるようだ。
しかし、モルモットは実はとっても寂しがり屋。本来、野生のモルモットは群れで行動し、非常に社会的であるため、飼育においても仲間と一緒にいさせてあげるということは、非常に大切なことなのだ。
スイスでは2008年、モルモットの福祉を守るために、モルモットを1匹だけで飼うことを禁じる法律を施行している。
今回、イギリスのRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)が、誤解されやすいモルモットの飼い方を指摘するとともに、飼い主へ正しい飼育法についてのアドバイスを促した。
―あわせて読みたい―
ぽかぽか陽気なので今日はモルモットのかわいさを堪能する日にしよう
スイスの法律では金魚を1匹で飼うのは違法、モルモットもインコも同様。その理由とは?
メスの飼育ブースに侵入し100匹のメスをはらませた好色モルモット(イギリス)
3匹のモルモットの両端が同じ草を食べていたことが発覚。さあ、この後どうなる!?
モルモットのエースさん、スゴ技ノンストップ25連発。そのかしこさを目の当たりにした海外の反応
2008年に小動物飼育に関する法律が施行されたスイス
ところ変われば法律も変わる。スイスでは、2008年にモルモットやインコ、金魚などの小動物の飼育について、新たな法律を施行。
それは、寂しがり屋のモルモットや金魚などを1匹だけ所有することを禁ずるというものだ。
2匹飼っていて1匹が死んでしまった場合も、残されたモルモットが孤独に陥らないよう相手を貸してくれるレンタルサービス会社が普及しているという。
スイスでは、孤独になりやすいペットに、「社会的権利」を付与するための推進の一環としてこの法律が施行されたことで、小動物の福祉が今まで以上に守られるようになった。
誤解されやすいモルモットの飼育
モルモットは、野生では群れで行動する生き物だ。しかし、殆どの場合モルモットのニーズは飼い主により誤解されている。
というのも、小さくて可愛らしいモルモットは人にも懐きやすいために、「子供にとっても簡単に飼える最初のペット」と思われがちだからだ。そのため、飼い主がモルモットの正しい飼い方を誤ってしまうことも多いようだ。
2018年、イギリスのRSPCA(英国王立動物虐待防止協会)24時間虐待ホットラインには、飼育放棄もしくは誤った飼い方をされて危険に晒されているモルモットの福祉を考慮する人々からの通報が、実に1337件も寄せられたという。
専門家、「広いスペースで仲間と一緒に楽しませて」とアドバイス
2016年から毎年7月16日は、モルモット感謝祭となっている。これを記念してRSPCAのウサギとげっ歯類の専門家ジェーン・タイソン博士は、次のような声明文を発表し、モルモットの正しい飼い方への注意喚起を促した。
モルモットは、英国で最も誤解されているペットの1つです。これは、主に子供たちにとって最初に飼うには一番飼いやすい生き物だとみなされていることが理由です。確かに、モルモットは素晴らしいペットになり得るでしょう。ですが、全ての動物に当てはまるように、モルモットにも非常に複雑なニーズがあり、決して子供だけにその責任を負わせるべきではありません。
悲しいことに、私たちが普段目にしている問題の1つは、モルモットが小さなケージに入れられたままで、運動や人間との接触の機会がほとんどないことです。
モルモットは、社交的で活動的な動物です。寂しがらせないように、少なくとももう1匹の仲間と一緒にいさせてやることが大切で、その仲間と一緒に遊んだり走り回ったりできる広いスペースも必要です。モルモットを楽しませてやるためのユニークな方法を飼い主が考えることも、また楽しみのひとつとなるでしょう。これら全てがモルモットの健康にも良く、飼い主との絆を強めることにも繋がるのです。
更にRSPCAでは、飼い主はモルモットが興奮した時によくする「ポップコーン・ジャンプ」(地面から飛び上がり、ポップコーンのように空中回転すること)のための十分なスペースを提供してやり、ケージにトンネルを設置したり餌を自分で見つけられるようまき散らしたりして、モルモットが刺激を受けて楽しめるよう工夫することをアドバイスしている。
ポップコーン・ジャンプをするモルモット
Baby Guinea Pigs Popcorning - CUTEST Compilation
References:UNILADなど / written by Scarlet / edited by parumo
http://karapaia.com/archives/52278136.html
こちらもオススメ!
―動物・鳥類についての記事―
ホテルを探すなら猫付きで!猫が常駐する世界のホテルを紹介「Hotels With Cats (猫がいるホテル)」
欲しいのか?1粒だけな。犬にキャットフードを1粒だけ分け与える猫
遊んでくれなきゃシャカシャカするぞ。お姉さんと遊んでほしいマヌルネコが見せた健気な瞳
一匹の飼い犬と、運命の出会いをした野良の子猫。仲良しの2匹を見た飼い主が出した決断が優しかった(イタリア)
地震!その時猫は?台湾で地震が発生した時の猫たちの様子を記録した監視カメラ映像
―知るの紹介記事―
脳にマイクロチップを埋め電気ショックで過食を制御。革新的な肥満予防デバイスが開発される(米研究)
脳は悪い情報に敏感。知らず知らずのうちに誰もが影響を受けている認知の罠「ネガティビティ・バイアス」とは?
だまし絵から最初に見えるもので、隠された人格が明らかになる心理テスト(占い)
一匹の飼い犬と、運命の出会いをした野良の子猫。仲良しの2匹を見た飼い主が出した決断が優しかった(イタリア)
求められていないのに自分のキノコ写真を送りつける男性はナルシストで性差別的であるという調査結果(カナダ研究)
カラパイアの公式アプリがついにリリース!サクサク見やすい、使いやすいよ! https://t.co/0PBhJB1jK7 pic.twitter.com/M1QblHgKJ7
— カラパイア (@karapaia) 2017年12月9日
コメント