TVアニメ可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」(通称「変好き」)。かなりヘンテコな性癖の持ち主のヒロインたちに、主人公の少年・桐生慧輝が振り回されるドタバタ系ラブコメだ。そのED曲がMia REGINA(ミアレジーナ)の歌う「無謬の花(むびゅうのはな)」である。
しっとり美しいスローメロディは(絵本調のED映像も含めて)、作品の方向性からは一見真逆に思えるものがある。だが、その歌詞をしっかり噛みしめていくと、「変好き」のヒロインたちの内面を浮き彫りにするかのような内容は見事としか言いようがない。Mia REGINAとしても、こうした3人で歌うスローバラード自体が珍しく、しかもそれがタイトルチューンということもあって、メンバーささかまリス子さん、霧島若歌さん、上花楓裏さんは、異口同音に「新境地」であると同時に「ユニットとしての表現の幅の広がり」を述べている。
いっぽう、カップリング曲の2曲「モバイルバッテリー」と「Healthy」は、アップテンポでノリのいいナンバーだ。この2曲については、Mia REGINAとは切っても切れない「アイカツ!」で、スーパーバイザーを務めた水島精二さんが方向決めに携わったのだそうだ。
そんな多様な3曲と「変好き」について、Mia REGINAの3人にいろいろと語ってもらった。

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Mia REGINAの新たな一面。しっとりしたバラードの「無謬の花」


── 新曲の「無謬の花」は、しっとりバラード系の曲ですね。

霧島 最初に曲を聞いたときに、メロディがすごく美しくて「これを歌うのか」と思うとちょっと身が引き締まりました。どう歌ったらいいだろうって、ちょっと悩みもしました。

上花 個人的には結構バラードは好きなので、やったぁ!って思ったんです。でも同時に難しい曲だなとも思ったので、どうやって歌おうかなぁって。曲を聴いて、Aメロとかは音を取るのが難しいなぁって。

霧島 そうそう。Aメロは意外と低くて、サビの「あなただけに」のところが急に高くなったりするから、「お、急に上がった!」って焦るみたいな(笑)

ささかま この曲は、歌詞に気持ちをたっぷり込めて歌える曲だなって思ったんです。Mia REGINAの曲としてはカバーアルバム「RE!RE!!RE!!!」の「タキシードミラージュ」ぶりに……「ぶりに」というほど昔じゃないですけど(笑)。たっぷりと気持ちを込めて歌いました。

── 霧島さんも上花さんも「音を取るのが難しい」とのことでしたが、その辺については?

ささかま 私は、難しい曲が好きなんですよ。難しいメロディラインに気持ちを乗せることができたときの感動がとても好きなので。だから今回のレコーディングは楽しかったです。

── それだけ、歌い甲斐もあったと?

ささかま そうですね。それと私、ひとつの音にいっぱい言葉を乗せるのも好きなんです。例えば「好きになってくれますか」の「くれ」の部分って、音符1個分なんですよ。きっと楓裏さんが「難しい」って言ってたのは、そういう部分なんじゃないかなぁ?って。1個の音符に2音節だから、早口でいわないとね(笑)

上花 うふふ。早口でいおうとすると、噛んじゃうんですよ(照れ)。

ささかま でも「くれましゅか」って感じになって、噛んだバージョンかわいい

── 「変好き」というちょっとエキセントリックラブコメのEDに、こういう曲調は意外な印象もありつつ、でも歌詞をよく見るとヒロインたちの内面に迫っている感じもします。

ささかま ヒロインたちが慧輝くんを好きになっていく様がきれいな描写で描かれているので、そこにフィーチャーしていると思うと「すごくアリだなぁ!」って思います。私も、1話を見た段階ではこの曲はドタバタ系じゃないので、「え!?」ってなったんですけど(笑)キャラに感情移入してくると、印象が変わってきました。

上花 「変好き」に出てくる女の子たちは、慧輝くんに「私、どう?」って結構積極的なんですよね。この曲の歌詞も「好きになってくれますか?」っていう部分とかが、なんだか強気な感じといいますか。そこが実は似てるんじゃないかなぁって、一緒の部分が多いなぁって思ってました。

霧島 歌詞から醸し出される「偏執的な愛」といいますか。ちょっとヒロインたちの執着を感じるなぁって、私は思っていて。人に言えないディープな趣味や嗜好を持っていて、それを普段は隠しているんだけれど、慧輝くんの前だと出ちゃうみたいな。慧輝には隠しておけないっていう感じが合ってるなぁって。だから、この曲はどのヒロインテーマソングでもあるなって思います。

── 印象的なフレーズなどはどこですか?

霧島 印象的というか、驚いたのが1番の「ロリータ、サド侯爵、禁じられた愛」。実際に歌ってみると、むしろきれいさがあって。それと私が歌ってる2番の「眼差しで縛っていてもいいけど」というところが、歌詞だけ見ると普通に見えるんですけど、1番にサド侯爵とか入ってるので、ちょっと別の意味合いがある……?って感じたりもして。すごい好きです(笑)

上花 「羞恥心というドレスを着て」くらいから、違うメロディが来てバーッと盛り上がって「はだけていく感情」の直後でスッて静かに変わるのがすごい好きです(笑)。そこはメロディとしても好きですし、歌詞のフレーズとしても好きで、レコーディングのときに気持ちを込めやすかったです。

ささかま 1番の本当の出だしで「ガラスの靴ってきっと窮屈じゃ割れてしまう」って歌詞があって、2番の最後のほうで「透き通っているから、隠してなんておけない」っていうのがあるんですね。ガラスの靴を、気持ちの透け具合に当てはめられるんだ!って。そこに「おお!」って感激しました。この「ガラスの靴」という言葉のフラグ回収感がすごく好きです。

── 「音が難しい」「技術的に歌い甲斐があった」とのことでしたが、レコーディングでは結構この歌は苦労されたのですか?

霧島 大人っぽく歌ってみたほうがいいのかな?とかいろいろ試したんですけど。上手く一番ハマったのが、甘い方向でした。甘い感じゆえのエロスといいますか。自分で歌っていても、ちょっと狂気を感じるというか。すごく甘く歌ってるのに、グイグイ「好きになってくれますね?」って、相手に圧を与えている感じが……(笑)。それがまた、合ってるなぁって。

上花 私自身は、人に対して「見てて!」とか「好きになってくれますね?」みたいに、強くいくタイプじゃないので、がんばって強気に押しつけるみたいな感じで歌いました(笑)

── しっとりした曲ですから、そこで「我を強く押しつける」のは難しい感じもします。

上花 そうですね。なので、私の中でキャラクターを考えながら……こういう子だったら、こんな風に思って強気に言うんだろうなって。そういう風に押しつけちゃうタイプキャラを頭に描いて歌いました。

ささかま 私は、自分の世界観だけに縛られないように歌いました。自分の世界だけだと、鬱々としてしまいそうで。普通、恋愛のことって人には言わないじゃないですか。自分の世界、自分の心の中ってなっちゃいそうな気がして。それで、外向きに伝わるように歌わなきゃなって、工夫しました。


── アニメ変好き」の、ここがおもしろいと感じる部分は?

霧島 今(取材時)は4話まで放送済みですけど、ここまでは毎回出てくる女の子たちの特殊な性癖が明らかになる感じなので、「今回はどの子の性癖がわかる話なんだろう?」ってワクワクながら見てます(笑)。3話まではメインの3人だろうなって最初から思っていたので、4話からが本当に「今度は誰が来るんだろう?」ってなってます。予告は実質声だけじゃないですか。だから「あの子が次は出てくるのかな?」とか、期待をふくらませつつ見てます。

ささかま アニメは、全体的にものすごく繊細できれいな画面じゃないですか。でも私が原作のラノベを読んでた段階では、ああいうきれいな方向の画面をイメージしてなかったので、純粋にあの美しい画面に感動しました。「こんなきれいな感じの出会いのシーンなら、おりゃ慧輝くんのことを好きになるよね」って(笑)

上花 お話自体は難しい感じじゃなくて、気楽に見られるラブコメなのがいいですよね。「うわ~、どうなっちゃうの?」みたいな、ハラハラする起伏が激しいサスペンス満点のドラマじゃなく、楽しく見られるので。

霧島 でも、3話くらいから後輩の唯花の狂気が感じられて来て(笑)パンツを口に詰め込まれたりして、女の子って怖いなぁみたいな(笑)。それで、同級生の真緒が一番マトモかなぁ、告白しちゃう? 付き合っちゃう?みたいなところからの、BLのネタとして慧輝くんを見てたとわかるオチとか(笑)

── みんな尖った性癖のヒロインばかりなのですが、そこは同性から見るとどう感じられるものなんですか?

ささかま かわいいからいいんじゃないですかね?(一同・笑) でも、みんなそれぞれ似合ってる性癖っていうか……(笑)

上花 私も、人それぞれにそういうところがあると思うので……(笑)たまたま、突出してただけみたいな。だから全然いいと思います♪

霧島 みんな多かれ少なかれ、変な性癖ってあると思うんですよ。「私、ちょっとSっ気あるんだ」とか。それが行き過ぎなところもありますけど、でも慧輝になら受け入れてもらえるって思って、彼に見せてるわけじゃないですか。だからある意味で、すごくちゃんとしてると思うんです。だって、人前では出さないわけですから(笑)

ささかま 誰彼構わずだと、捕まってしまいそう(笑)

霧島 やっぱり「見せられない!」って思ったら、慧輝にだって見せないと思うんです。そう考えると、実はみんな意外としっかりしてるんだなって(笑)
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「無謬の花」は、表題曲含めてMia REGINAの新境地が詰まったニューシングル「可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」ED主題歌インタビュー