男性 ベッドKate Aedon/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

夏という開放的な気分が影響しているのか、各地で性犯罪が続いている。今回は男性による男性に対する性犯罪。実態を探るべく、埼玉県警と内閣府を取材。

■同じ布団で寝ていたところを…

埼玉県の久喜署は17日、準強制わいせつの疑いで、上尾市上町1丁目、医師の男(56)を逮捕した。容疑は17日午前3時10分ごろ、久喜市桜田2丁目の男所有のマンションの室内で、就寝中だった県外に住む20代男性の胸から下の体を触るなど、わいせつな行為をしたもの。

同署によると、男は鴻巣市内で開業する整形外科医。被害男性とは同じ趣味を通じた知り合いで、男が男性を指導するなどしていたという。男性は1週間ほど前から男のマンションに滞在しており、この日は2人が同じ布団で就寝。

寝ていた男性が体を触られていることに気付き、「どうしたんですか、何やっているんですか」と声を出したところ、男は行為をやめ、その後男性が110番した。調べに対して男は、「性的好奇心から触ったことは間違いない」と容疑を認めているという。

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■男女間暴力の実態は…

内閣府男女共同参画局は、3年ごとに「男女間における暴力に関する調査」を実施している。

2017年度の調査で、これまでに相手の性別を問わず、無理やりに性交等(性交、肛門性交又は口腔性交)されたことがあるかを聞いたところ、「1人からあった」が 3.9%、「2人以上からあった」が1.0%で、被害経験のある人は 4.9%となっている。 そして、被害経験のある女性は 7.8%、男性は 1.5%という結果に。

無理やりに性交等されたことがあった人(164 人)に、加害者との関係を聞いたところ、「配偶者・元配偶者」「交際相手・元交際相手」が 23.8%と多く、次いで「職場・アルバイト先の関係者」(14.0%)などとなっている。

性別でみると、女性では「配偶者・元配偶者」が 26.2%で最も多く、男性では「交際相手・元交際相手」が 17.4%で最も多い。また、加害者の性別については、「異性」が 89.0%、「同性」が 3.7%。

■「誰のことも信じられなくなった」

被害にあった年代については、「20 歳代」が 49.4%と最も多く、次いで「30 歳代」(22.0%)、「18 歳・19 歳」(14.0%)、「小学生のとき」(12.2%)などとなっている。

また、無理やりに性交等された被害があった人(164 人)に、その被害による生活上の変化を聞いたところ、女性がの70.2%、男性の 69.6%が「変化あり」と回答。

生活上の変化の内容をみると、「加害者や被害時の状況を思い出させるようなことがきっかけで、被害を受けたときの感覚がよみがえる」(21.3%)が最も多く、次いで「異性と会うのが怖くなった」(17.7%)、「夜、眠れなくなった」「誰のことも信じられなくなった」(16.5%)などとなっている。

■なぜ同じ布団で!?

ネット上では、なぜ男性同士が同じ布団で寝ていたのかという疑問の声があがっている。

「同じ趣味同じ布団で寝てた時点で気持ち悪い

「一緒の布団で寝てる時点で気付け」

「どんな趣味を通した知り合いだったのかは好奇心をそそる」

被害者の傷を治療すべき医師が、信頼していた被害者に深い心の傷を与えたことは、医師失格といわざるを得ないだろう。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

同じ布団で寝ていた男性を触った医師が逮捕 「性的好奇心から触った」と供述