連続テレビ小説なつぞら」 
NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

第21週「なつよ、新しい命を迎えよ」121話(8月19日・月 放送 演出・橋爪國臣・田中健二)視聴記録
終わりが見えてきた
なっちゃんも終わりが見えてきた感じかな」(下山)
というセリフに、「なつぞら」も終わりが見えてきた感じかな と思った。あと6週! 演出家がダブル体制になるのも朝ドラ後半の風物詩だ。

なつ(広瀬すず)は母、そして作画監督になる。
慣れないはじめてのことをふたつも抱えるなんて大変だが、広瀬すずのたくましさがますます生きることだろう。

会社の帰り、風車プロダクションを訪ねたなつは、光子(比嘉愛未)に妊娠を報告。光子も、先週の仲(井浦新)のように一瞬ポカン。その後、咲太郎が帰って来て、話を聞いて大喜び。
ここで、「怪物くん」のパチもんみたいなアニメのポスター「バケモノくん」が登場した。東洋動画のライバル会社の作品で、風車プロダクションの声優たちが声の出演をする。蘭子(鈴木杏樹)も。彼女が主人公の怪物くんみたいな役をやっているのだろうか。

それから、なつは北海道に電話。柴田家も喜びに包まれる。

麻子、登場
心身ともにたくましいけど、妊婦姿はわりと華奢ななつ。それでも仕事はだんだん辛くなってくる。
その頃、下山(川島明)から、麻子(貫地谷しほり)が日本に帰ってきたのみならずアニメの仕事にも復帰していることを知らされる。休憩する場所が中庭から室内の休憩スペースに変わった。

その晩、さっそく麻子がなつの家にたずねて来た。

なつ「麻子さんだって昔とそっくりですよ」
麻子「そっくりってなによ 本物よ」

なつ「イタリアお土産ですか」
麻子「吉祥寺で買ったの。吉祥寺に住んでいるから」

麻子「漫画映画で切ったのは自分の首か」
坂場「はははははは」
麻子「ごめんちょっときつい冗談だったか」

大森寿美男、恋愛描写のみならず笑いについても媚びない。この乾いたところがクセになる。確かに、リアルな日常にはそんなに気の利いたコントみたいな場面はなく、気の利いたことを言ったつもりでも誰にも拾ってもらえないとかスルーされるとかして会話が淡々と進行していくことも少なくない。

麻子は、彼女のつくった会社に坂場を誘いに来た。「神をつかんだ少年クリフ」に感動して再びアニメをやる気になったと言う。お客さんは入らなかったがわかる人にはわかる良作だったのだろう。
育児と仕事の両立をしないとならないなつをフォローするために育児を手伝うつもりだった坂場はどうする?

122回あらすじ  8月20日・火 放送
麻子(貫地谷しほり)が日本に帰ってきた。なつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)を訪ねてきた麻子を自宅に招き入れ、三人は久しぶりの再会を喜ぶ。麻子はアニメーションの世界に戻り、製作会社を立ち上げていた。準備を進めている麻子は、一緒にテレビ漫画を作らないかと坂場に持ちかける。同じくアニメーションの世界へ戻りたい坂場にとっては、麻子からの誘いは願ってもないはずだが、坂場は黙り込んでしまい…。

123回あらすじ  8月21日・水 放送
帰宅したなつ(広瀬すず)に坂場(中川大志)は、なつの仕事中、麻子(貫地谷しほり)の会社に行ってきたことを打ち明ける。坂場は、子供が生まれ、預けやすい年齢になるまで入社を待ってもらうと決めたと言う。なつは保育園の事情を調べ、熟考の上決断をした坂場に感謝し、思わず涙を浮かべる。いよいよ、出産の日が近づいてきたなつは、仲(井浦新)や下山(川島明)、神地(染谷将太)たちに見送られ、産休に入るが…。
(木俣冬)


登場人物とキャスト 登場順
奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。演劇部に入る。
高校卒業後、アニメーターを目指して東京に出てくる。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。孤児院で働きながら勉強している。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。牛乳嫌い。同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。勉強ばかりして家の手伝いを全然しない。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
なつをほんとうの家族にしたいと願い、照男と結婚させようとする。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院を出て新宿で亜矢美に助けられ、ムーランルージュを経て、浅草の劇場で働いていたが、盗み濡れ衣を着せられ捕まってしまう。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。

2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。貧しい開拓団の八男に生まれ、幼い頃に奉公に出され、泰樹に世話になった恩を感じて尽している。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。十勝農業高校に通っている。演劇部。高校卒業後、川村屋に修業に出る。

5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。馬が好き。農業をしながら絵を描いている。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。

8回
山田陽平 (31話から)犬飼貴丈 幼少期 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。東京で芸大に通いながらアニメの美術の仕事をしている。なつに絵画の道具を贈った。東洋動画に就職。

9回
なつの父 内村光良日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。演劇部に入り衣裳を担当する。「白蛇伝説」のラスト、白蛇として登場し喝采を浴びる。
村松 近江谷太朗…柴田牧場と長い付き合いのあるメーカーの人物。奥様封筒をもってくる。

倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。演劇部の顧問。「魂」が口癖。なつの問題、十勝の伝承を交えて「白蛇伝説」の台本を書く。

14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめ十勝を酪農王国にしたいと考えている。 

19回
門倉努 板橋駿谷 …十勝農業高校の番長。クマとサケを争った逸話をもつ。演劇部に入り、村長役を略奪する。
高木勇二 重岡漠 …十勝農業高校演劇部メガネ。門倉に役をとられてしまう。
石川和男 長友郁真…十勝農業高校演劇部
橋上孝三 山下真人…十勝農業高校演劇部

21回
太田繁吉 ノブ(千鳥)…十勝農業高校の教師。ヤギのチーズは牛より「クセがすごい」と言う。

27回
前島光子 比嘉愛未… 川村屋のマダム
野上健也 近藤芳正… 川村屋のギャルソン
茂木一貞 リリー・フランキー… 角筈屋社長
カスミ 戸田恵子… 歌手。クラブメランコリーの看板。ムーランルージュにいた。
三橋佐知子 水谷果穂…川村屋の店員。川村屋社員寮でなつと同室に。咲太郎を「同志」と思っている。
土間レミ子 藤本沙紀…カスミのいるクラブの店員。咲太郎のことが好き。「真心を一晩貸したままだから」返してほしいと思っている。

28回
島貫健太  岩谷健司
ローズマリー  エリザベスマリー…浅草の踊り子

30回
藤田正士 辻萬長  親分
松井新平 有薗芳記 …浅草の芸人
岸川亜矢美 山口智子 …元ムーランルージュ踊り子。咲太郎を助けた。

31回
下山克己 川島明 …新人アニメーター
仲努 井浦新 … 実力派アニメーター

37回
阿川弥市郎 中原丈雄 … 東京から北海道に移住。彫刻で生計を立てている。
阿川砂良 北乃きい… 弥市郎の娘。

44回
杉本平助 陰山泰… 川村屋の料理長

45回
蘭子 鈴木杏樹… 劇団の女優
虻田登志夫栗原英雄… 劇団の俳優

49回
井戸原昇 小手伸也… 東洋動画アニメーター

55回

森田桃代 伊原六花…仕上げ課の先輩、といっても年齢はなつと同じで19歳。あだ名は「モモッチ」
山根孝雄 ドロンズ石本…仕上げ課のえらい人。
石井富子 梅舟惟永…仕上げ課のベテラン。といってもまだ30歳。
大沢麻子 貫地谷しほり…原画スタッフセカンド。周囲に一目置かれている才能あるアニメーター
おしゃれしているなつを敵視している。
堀内幸正田村健太郎…動画スタッフ 芸大出身で、線画のきれいさには定評がある。

58回
露木重彦木下ほうか…演出家、第一製作課長
山川周三郎古屋隆太…東洋動画スタジオ所長

66回
泉千恵
岡部たかし
池間夏海

脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武